夜前右市場へ四五十人計リ集リ今朝右
通リ筋と申所豪家五軒計りこぼち乱
暴いたし続て裏町と申所米屋へ押掛
申候いづれも竹鎗樫の棒人毎ニ持凡六七百人
集リ居候由右は小子方へ舊来隔日ニ下糞
取ニ参リ候百姓今朝未明ニ宿元を出申候
処右の一条ニ付往来なり難く途方ニ暮
罷在候ところ右の内ニ顔見知り候もの有之漸く通
レ呉候やう拙宅ニ来リ候ハ五ツ前ニて御座候
右ニ付諸方の米屋木津なんはの風聞
ニて俄ニ直段札六百五十文位の処書替
壱升に付弐百文位二直段札差出し候処
誰聞となく諸方より小民寄集り初の
程は於となしく買二来リ居候処追々人数
相まし候後二は銭も出さず風呂しき又袋
等へ?ミ入白米黒米餅米の差別なく
臼ノ中ノ米俵ノ中ノ米勝手に切出し
気随気ままに持帰り申候嶋の内辺も今朝
52より同断の事初リ有之処存不申候処
先刻より小子東の辻橘屋と申米屋有