私が現地で遭遇した危険なことや怖い出来事についてお話しします。
多くの危険は海の上で起こりました。川の中での筏の上での移動や検品作業はそれほど怖くありませんが、海上での筏の上での作業は本当に恐ろしいものでした。丸太は直径が1~2メートル、長さが10~12メートルもあり、1本で10トン以上の重さがあります。それらが波に合わせて上下左右に揺れ、「ゴンゴン」とぶつかり合います。もし足を滑らせて隙間に落ちたら、一巻の終わりです。そのため、海上の筏の上での写真を撮ることは一切ありませんでした。
森の中でもいろいろな危険がありました。一つは、写真にもある山火事です。一度だけ体験しましたが、小規模なうちに逃げ切ることができました。また、森の中ではトラが出没することもありました。そのため、現地の労働者が銃を持参し、私たちを守ってくれていました。写真に写っている大トカゲについては、現地の人々が見つけ次第処分していましたが、どの程度危険なのかは分かりません。彼らが最も恐れていたのは象でした。象は、何もかもをめちゃくちゃに壊す厄介な存在だと言われていました。足跡を見つけたときには、私も恐怖を感じました。
最も厄介だったのは、足に傷がある状態でサンダルを履いて泥道を歩いたときのことです。目的地に到着後、川の水で丁寧に足を洗いましたが、何らかの毒素が傷口に入ったのでしょう。1日も経たないうちに足の親指が倍ほどに腫れ上がりました。
キャンプ地には医師が1人おり、親指の切断手術が必要と判断されました。宿舎の手術室に行くと、それは木造のバラック小屋の一室で、白い布で囲まれた簡素な場所でした。中には大きな薬瓶とタオル、そして長さ50センチほどの青龍刀のような刀が置かれていました。覚悟を決めて足を投げ出したその時、キャンプマネージャーが慌てて飛び込んできて医師に叫びました。「日本人にこんな手術をしてはいけない」と言っているようでした。
そのおかげで、すぐに町に下りて病院に行くことになり、ジープで5時間ほど揺られて病院に到着しました。治療は、太くて長い注射器でお尻に注射を打たれるというものでしたが、信じられないことに、半日も経たないうちに腫れは引きました。もしマネージャーの到着が遅れていたら、親指を失っていたかもしれません。