ソテツ
蘇鉄 ソテツ科の常緑低木 学名:Cycas revoluta
蘇鉄の名前由来は、鉄を肥料にしたり、弱っているときに鉄の釘を根元に与えたり、幹に打ち込むと蘇(よみがえ)ることによりちなむ。しかし中国名では「鉄樹」や「鉄蕉」などとあり、材が鉄のように硬いからとの説もある。
中国南東部から沖縄などの南西諸島を経て宮崎県の都井岬まで生育している。南洋の雰囲気があるのに、ある程度の耐寒性があるのでさまざまなところに植えられてきた。庭園、寺社、神社、公共な建物の敷地など。安土桃山時代にはその南国風の樹形が珍重されて、近畿周辺では大名屋敷や寺院などに植えられた、桂離宮では今でも見ることができる。
かっては実や幹の磨砕したものを十分なアク抜きなどを施して食用にもしていた。また琉球諸島では救荒植物としても利用されたが、現在ではホルムアルデヒドやサイカシンなどの有毒成分が含まれていることが明らかになり、ほとんど利用されなくなった。
かって世界恐慌時、沖縄でソテツを食べて死亡する事態が発生「ソテツ地獄」と新聞で全国に報道された。
樹高1~8メートル。葉質は硬く、羽状に深く裂けている。小葉は細く、葉の中脈の左右に互生する。雌雄異株で、8月ごろ、雄花は茎の頂端に円柱状に立ち上がり、松かさのような鱗片が重なり合って、長さは50~60cmほどになる。
葉
樹形