ベニヒ
解説
英名:Formosan cypress
和名:ベニヒ
ヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉樹。ベニヒ(紅桧)はタイワンベニヒノキ台湾紅檜)の省略形。学名:
Chamaecyparis formosensis
台湾原産で台湾の海抜1,000m以上の高地に分布します。そして多くは海抜1,500〜2,000mの地帯に生育。一部に純林を構成しますが、多くは
タイワンヒノキ との混交林に分布している。
東洋で最も大きく成長する針葉樹です。樹高60メートル、幹の直径は大きいものでは7メートルにもなります。蓄積量は多く、タイワンツガに次いで第2位です。樹齢1000年以上のものもありますが、心腐れの空洞になっている場合が多いです。現在では樹齢千年以上の巨木は保護されています。
木材としては木目は通直で緻密。年輪幅は狭い(細かい)。
辺材は桃白・黄灰色,心材は淡赤褐色。辺心材の区別はわかりにくい。香が強くて光沢があります。板目には美しい杢をでます。
材質が安定し狂いは少ないため、加工性が良い。油分が多いため耐水性が優れる。日本のヒノキより軽軟。比重は0.37~0.38 。
材質的には、タイヒが上位だが、加工性はタイヒとほぼ同じ。腐朽菌や白蟻に対する抵抗性は非常に強い。
用途は建築材としてタイヒと同様最適で構造材、建具材、造作材、家具、橋、浴槽、器具、棺、桶、樽、彫刻、合板などに利用されている。在来日本建築全盛の頃は天井板や欄間によく利用された。
かって嘉義県阿里山郷周辺には大きな木が多くあったため、日本の寺社建築などに利用することを目的に阿里山森林鉄路が敷設された。
葉
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樹形
神戸市立森林植物園 2016年12月18日
表皮
大阪市大植物園2000年4月9日