カンツバキ
解説
ツバキ科ツバキ属 学名:Camellia hiemalis 日本の固有種で樹高は1~3m程度。ツバキとサザンカの交雑種( サザンカの品種群とも)で、花の少ない冬にありがたいものです。代表的な品種は「獅子頭」、「勘次郎」など。
地域や造園業界によっては、その性質から2つの分けて区別しているところもある。
一つは、立性(タチショウ)・立寒椿(タチカンツバキ)や「タチカン」といい、サザンカのように上に枝を伸ばすタイプで、生垣として利用されることが多い。二つ目は這性(ハイショウ)・這寒椿(ハイカンツバキ)や「ハイカン」といい、立ち上がらずに横に枝を伸ばすタイプで、根締めや寄せ植え、列植、石添えなどに使われサツキなどと同様の使われ方をする。開花期は11~2月。ツバキと同様に花酒や花のてんぷらとして食べることができる。
宮尾登美子の小説に「寒椿」というのがあり、出身の昭和初期の高知での話で、西田敏行、南野陽子、髙嶋政宏、かたせ梨乃らの出演の映画も上映された。この小説の中にツバキが12か所出てくるが、そのうちヤブツバキが1か所で、寒椿は出現しない。それで最初から読み直すと冒頭の所で椿の描写に芸妓子をだぶらせているところがあり、これがタイトルにつながってゆくと判断しました。しかし題名を椿でなく寒椿としたところがいまだにわかりません。単純に寒い中に咲く椿を表したのか、それとも寒い中に咲く椿でもなく山茶花でもない、寒椿にしたのか、もう一度読み返せば答えが得れるかも。とにかく植物学とは関係がなさそうです。
花
▲▲ 大阪市立長居植物園 2014年1月12日
▲▲ 大阪市立長居植物園 2013年1月26日
葉
長居植物園 2022年9月16日
樹形・幹
▲▲長居植物園 2022年9月16日
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