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世界の樹木

メルサワ

解説
フタバガキ科 高木の広葉樹。学名:Anisoptera aureaA.brunneaA.cochinchinensisA. laevis、 A.thuriferaなどを含むAnisoptera spp.) メルサワはマレーシアやインドネシアの名で日本での商業名もこれが多い。メルサワ・Mersawa(マレイシア、パプァニユーギニア、インドネシア)、アニソプテア・Anisoptera(ニューギニア) 、ペンギラ(サバ)、パロサピス・Palosapis(フィリピン)、プジック・プディーク・Phdiek(カンボディア)、ベンベン・Ven-Ven(ベトナム)、クラバク・Krabak (タイ)など。
この属は13種が知られており、樹高も高く径も太い。平均樹高は30~40メートル。直径80~100センチ。なかには樹高60メトール、直径2メートルものもみられる。樹幹は円筒通直で枝下高も15~25メートルあるので大径の円筒形丸太を生産できる。樹冠濃密で根張りがある。
分布・産地はバングラテシュ、ミャンマー、タイ、インドシナ、フィリピン、カンボジア、ベトナム、マレーシア、スマトラ、ボルネオ、ジャワ、スラウエシ、モルツカ、ニューギニアのルイシエード諸島にかけて分布する。 フタバガキ科のなかで最も東にまで分布している属になる。
樹皮は帯灰色または帯黄色で若木はやや規則的な割れ目があり、後にささくれ立ち、そして薄片となって剥げ落ち、ときおり帯緑黄色の樹脂を滲出する。
葉は互生し、長方形で葉脈かなり著しく、そして端で結合し環状の縁脈を形成している。 花は通常帯黄白色をしている。果実は珠形で2枚の長い翼と3枚の短い翼をもつ。
材は心材と辺材の色の差はとくに明らかではないがどちらかといえば心材がやや濃色、全体に黄白色ないし淡黄褐色である。辺材の幅5cmぐらい。新しい材面には、桃色の縞があることが多い。時間の経過ともに、全体が褐色がかっていく。 放射組織の中にはメラピと同様シリカの小さい塊があり、樹種によってはその量も多いので、刃物の切れを悪くする。加工の刃物にはステライトを溶着する必要がある。
樹種によって材質は少し異なりますが、適基本的に肌目は粗、木理は交錯する適度に堅くて軽い。気乾比重は0.53~0.61(A.aurea)、0.64~0.70(A.cochinchinesis)、耐久性は低く、接地しての利用には不適である。
加工性としては、乾燥は非常に遅く、厚さ3~4センチの板は、通風よく桟積みして約1年かかる場合がある。またわずかに狂い、割れが進行する欠点あるが、一旦乾燥すれば安定がよい
耐久性は菌や白蟻の攻撃に弱い。防腐剤の吸収は困難で、また日本の加圧注入の防腐処理では薬剤が入りにくい。
かって材面の桃色の特徴を活かしてツキ板用にすることもありましたが、大気中での経年変化で、桃色の縞は褐色化してゆき、価値がなくなり人気がなくなりました。
用途は建物の内装用、床板、家具、敷居、階段、キャビネット、ドア材、化粧単板、合板用、梱包材などがある。
タイ・チェンマイ シリキット王妃植物園 2008年10月16日
樹形
FRIM-マレーシア森林研究所  Anisoptera_scaphula2009年11月12日

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