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巨樹名木探訪

巨樹名木探訪(海外編)

シンガポール植物園

シンガポール植物園は1970年に初めて訪問しました。私が初めて訪問した海外の植物園でした。ただ当時は植物園に興味があったわけでなく、ラワン材などの樹木の見学だったのです。当時は発展途上の国といった雰囲気でしたが、よく掃除されたきれいな植物園と思いました。40年ぶりに訪問したのですが、さらに綺麗に美しくなっていました。上の写真は植物園のTanglin Gateです。2006年このゲートに新しくなりました。暑いのにシャープな感じがするのはアルミ製とデザインのためでしょうか。この柄のモチーフはバウヒニア・コッキアナだそうです。後ろのレイントリーとよく会いますね。夜にはライトアップされるので、背景とともに神秘的に見えることでしょう。2015年に初のシンガポールの世界遺産に登録されました。(世界遺産に登録されている植物園は他に1997年に登録されたイタリアのバドア植物園と2003年に登録されたイギリスのキュー植物園があります)

私が写真撮影や散策した海外、日本の植物園の中で最もすばらしい植物園でした。入場料は無料、車で乗り入れも可能。園内にはフレンチレストランが2カ所、一般大衆向けの大型レストランもあります。2008年5月、家内と娘夫婦の4人で3泊4日の家族旅行を行いましたが、そのうち3日間の日中すべてを私はこの植物園に通いました。ここに掲載のものはその中から巨樹や名木と思われるものを掲載いたします。多くはNational Parks Board(国家公園局)によってヘリテージツリー(遺産木)と指定されています。下記9の写真をそれぞれクリックすると各ページに移動します。各ページの写真はクリックするとズーム拡大します。 中川勝弘

Heritage tree レインツリー

5ドル紙幣の木

サガ

リー首相お手植えのマホガニー

カポック

倒壊したアルビシアの巨樹

テンブス

テリハボク

ターミナリア

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シンガポール植物園 遺産木マップ シンガポール植物園 遺産木マップ
全体地図のオリジナルhttps://wood.jp/8-jumoku/kyoju/singapore/map-1.jpg(グーグルマップを利用して作成した地図です、画像を保存してご利用ください)

上の地図はクリックで拡大できます

赤い印(どちらの写真も)はJohore Fig 学名 Ficus kerkhovenii 俗に絞め殺しの木と呼ばれる木で、園内で一番太い木です。ヘリテイジツリーにもなっています。

ちょっといい話
この植物園の関係者のコーナーという英国人のことをぜひ知って頂きたいと思います。 1942年、英国は日本に敗北し、シンガポールと日本の不幸な時代が始まります。つまりシンガポールは日本軍が占領し昭南島となりました。 このときコーナーは植物園の将来を考え、周囲の反対を押し切って単身で日本軍に直訴します。このときに地質学者の田中舘(たなかだて)修三と運命の出会いがありました。 田中館教授はコーナーに共感します。たとえ敵国の文化遺産、研究資料としてども、人類共通の資産であると考えたのです。そして各方面にすばやく働きかけます。 徳川義親候爵が博物館、植物園の総長になると、英国と日本の研究者は戦時下にもかかわらず、お互い協力しあって研究や資料の整理、保存をしました。 戦後はそれらのものはすべて英国に戻りました。コーナーは著作「思い出の昭南博物館」に詳細に記録として残しています。 コーナー、田中館、徳川らの努力と情熱があったからこそ、今のシンガポール植物園があるのです。 植物園の中にはコーナーが住んでしたハーフティンバーの建物があり、訪問した時は改装されてフレンチレストランになっていました。 現在シンガポールの人達によってこの植物園は運営されていますが、悲惨な日本とシンガポールの歴史の中では感銘を受ける話です。
交通
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