すぎほこわけのみことじんじゃのおおくす
杉桙別命神社(すぎほこわけのみことじんじゃ)は一般には来宮神社というようで、熱海の大クスと同じ名前ですのでややこしいです。しかもどちらも国指定天然記念物です。
大クスは社殿の左側(西側)に位置している。大きくて立派なものです。太い主幹がかなりの高さまで立ち上がっている姿は特徴的です。
推定樹齢1000年以上の樹高約24m 幹周14~15mのクスノキで1936年に国の天然記念物に指定されています。
河津郷七抱七楠(ななかかえななくすのき)と呼ばれた7本楠がありました。ひと抱えが約1.5mとして、七抱えは約10m。しかし明治の中頃までに用材のためか、樟脳の製造がまだ盛んだったので、そのためか、ほとんど伐採されてしまいました。この現象はここだけでなく日本全国同様で、それでクスノキの巨樹は神社などで守られているものが残っているのです。
社殿の右手(東側)にもフェンスを押し倒そうとする大きなクスノキがあります。
交通は伊豆急河津駅の北西約1.3km足らず、車で5分、徒歩17分河津中学校裏の北側の田圃の中に杉桙別命神社があります。神社の敷地はさまざまな行事も行われるようで広さもありますが、車で横づけは無理です。軽四輪なら近くまで行けますが、駐車場はありません。グーグルマップ上で河津駅から北西に道なりに進み姫宮神社を過ぎて児分のところを左折(わかりにくい小さい道)する道しか神社にたどり着ける道はありません。
書籍では『静岡県の巨樹・名木(静岡新聞社)』、『木霊』、『巨樹を見に行く』、『都道府県別巨木5選』、『巨樹・巨木 日本全国674』、『樹木の顔(静岡県の国県指定天然記念物) 山田正夫著』、『名花・名木を訪ねる』、『開運ご神木めぐり(稲葉朋子)』『日本の巨樹100選(大貫茂)』などに掲載されています。
2016年10月23日 中川勝弘撮影