「中川の箒杉」なかがわのほうきすぎ
小田急線新松田駅から富士急バス西丹沢行きで「箒沢」下車。車では国道246号線を酒匂川の支流沿いに北上し丹沢湖に
かかる永歳橋を渡り、中川温泉を過ぎるとやがて左手に巨木が姿を現す。車で走っていると写真のように突然見えてくるの
ですぐにわかる。さすがりつぱな杉だ。樹齢は県内で最高齢と推定されている。当然、国の天然記念物で、圧倒されるほど
の高さと幹の太さがあり枝もまだまだ元気だ。
この地域は江戸時代、幕府直轄の「御料林」として杉、ヒノキ、ケヤキなどの伐採が禁じられており、緑多い地区であつた。
しかし、近年になり、杉のある斜面の杉林でが、ほとんど伐採され、今では茶畑に変わっている。そのため昭和47年の
丹沢集中豪雨の時は、土砂崩が発生した。多くの樹木が流される中で箒杉は残り、土砂崩れを防いだ。もしこの杉がなければ
被害はもつと大きくなったといわれている。箒沢の集落を救った杉である。ほうき杉の名前の由来は、この地の名前の
「宝木沢」からとったとも、また樹形が箒に似ているところからきたとも言われる。多くの書物にも紹介され、巨樹・名木巡り
関東、巨樹を見に行く、巨樹の風景、巨樹と日本人、巨樹を歩く、巨樹巨木全国674、新日本名木100選、百木巡礼、神の木と
会う等に詳しく記されている。
記念物指定
国指定天然記念物指定
データー
樹種 幹周 1200cm 樹高 45m 樹齢 推定2000年 管理者 山北町
住所
神奈川県足柄上郡山北町中川702 緯度 北緯 35.27.17 経度 東経 139.03.44
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鳥居のある階段を上る
解説、案内版
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全景を撮影しょうとするとかなり離れないとフレームに入りきらない。
茶畑の中にある、まわりの景色はとても感動的だ。
杉と背景
付近の景色
周辺には集落がありそば屋さん旅館兼喫茶店などがある。
帰りのトンネルの出口にはしつかり杉のレリーフがあった。
撮影日、撮影者
98年 8月29日 中川勝弘撮影
撮影機材
Nokon COOLPIX 950