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樹種はヤクタネゴヨウ(屋久種子五葉)。この樹は屋久島と種子島にだけに自生するものです。環境省のレッドデータブックでも絶滅危惧種(1B類)に指定されています。
仙巌園の庭園のシンボルツリーとして親しまれています。昭和47年に昭和天皇が仙巌園に行幸された際には、お土産としてこの松の苗木を持ち帰られ、伊豆下田の須崎御用邸に植えて育てられたそうです。NHK大河ドラマ「西郷どん」では、西郷隆盛と藩主島津斉彬が相撲をとる放送回で、背景に大きく映し出されました。またこの園は大河ドラマ「篤姫」や「翔(と)ぶが如(ごと)く」のロケでも利用されました。しかし残念ながら2018年9月28日しに伐採されりした。内部がシロアリの被害を受け、倒壊の危険があったためです。明治維新の激動の時代に育ち、ドラマにも登場した名木が姿を消したのはまことに残念です。
2007年11月17 日 Contak 中川勝弘撮影