さおのもり
愛媛県指定天然記念物 昭和54年3月20日指定
県の天然物指定ですが、クスノキの単独ではなく、この神社敷地全体の樹叢に対してです。入口横のクスノキを代表として撮りました。立て札にはご神木で「佐遠の宮の大楠」と名前がついています。また「大日本老樹銘木誌に全国36番の大楠と記載する名大木にして樹齢千数百年(目通七米五五)境内第一の大楠」と書かれています。
また天然記念物の解説板には次のように書かれています。
『県指定天然記念物
棹の森
この森は、三皇神社の神域として自然のままの状態で保存されており、植物の種類も多く、この地方の植生を知るうえで大変貴重な存在である。
当地方は、瀬戸内海沿岸の低地で、植生帯からみて、暖温帯下部にあたり、昔は常緑広葉樹や落葉樹の高木や低木がうっ蒼と生い茂り、それらの樹下には、今も暖地生の草木が生えて一つのまとまった森林をつくっている。
ここの代表的な植物はクスノキである。森の入口右側にある木は、太さ8メートル、高さ約38メートルの古木で、神木となっている。森の中にはこの他4本のクスノキの大木がある。この森も明治のはじめ頃までは、面積も広く、森の形も南北に細長く棹のようであった。その当時はクスノキも30本以上あったという。このクスノキの大木にまじって、常緑広葉樹としては、ヤマモガシ、ヤブニッケイ、タブノキ、シロダモ、アラカシ、バクチノキ、モチノキ、クロガネモチ、ネズミモチ、
ホルトノキ(モガシ)、ヤブツバキ、サカキ、ヒサカキ、モッコク、ミミズバイ、ソヨゴ、カクレミノなどが見られ落葉性のエノキ、ムクノキ、センダン、アカメガシワ、ハゼノキ、メダラ、クサギ、イヌビワ、チシヤノキなどがある。またこの森には、ナギの木が数本ある。これはこの付近ではあまり見られない珍しい植物である。
これらの樹下には、センリョウ、マンリョウ、ヤブコウジなどの低木、暖地性のベニシダやオニヤブソテツ、メダケ、クサガマ、フユイチゴ、キヅタ、テイカカズラ、コヤブラン、リュウノヒゲ、スイセン、ヒガンバナなど、季節によって種々の草花がみられる』
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