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- ID:
- 42186
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0725
- 見出し:
- 太陽光発電+木製日除け+ペルチェ効果など 組み立て式のクールスポット誕生
- 新聞名:
- 環境ビジネスオンライン
- 元UR(アドレス):
- https://www.kankyo-business.jp/news/020845.php
- 写真:
- 【イラスト】
- 記事
-
三井不動産(東京都中央区)と日建設計(東京都千代田区)は7月20日、真夏の屋外を快適に過ごせる街づくりのため、柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)内のコミュニティ広場「かしわのはらっぱ」にクールスポット「COOL TREE(クールツリー)」を設置したと発表した。
このクールスポットは、太陽光発電設備とIoT制御により都市エネルギーの消費ゼロで稼働するもので、直射日光を遮るヒノキの格子日除けや、ペルチェ効果(異なる金属を接合し電圧をかけ、電流を流すと、接合点で熱の吸収・放出が起こる効果)を利用した座るとひんやりするベンチ、人感センサーで作動
する涼感ミストが搭載されている。
組み立て式で繰り返しリユースできる
「COOL TREE」のその他の特長は下記の通り
「COOL TREE」の機能と電力系統図
「COOL TREE」の機能と電力系統図(画像クリックで拡大)
1. 敷地に合わせたフレキシブルな組み合わせで、最短1日で簡易設置
同設備の大きさは高さ3メートル、直径7.7メートル。
樹木を模した「一本足」で開放感を持たせた形状で周囲を囲わない。
また、正六角形でハニカム(正六角形を隙間なく並べた蜂の巣状の構造)のように連続配置でき、設置する敷地形状に合わせたフレキシブルな拡張が可能
また、シンプルな積層構造で、各部材をボルトのみで接合。
そのため、組み立て・解体が最短1日で容易にできるため、一定期間のイベントごとなど短期間に場所を変えてリユースすることもできる。
2. 太陽光発電とIoT制御による都市エネルギー消費ゼロの自立型システム
同設備の格子日除けの上には太陽光発電パネルが設置され、クールベンチやミストなど涼感を生み出すデバイスの動力は、すべてこの太陽光発電設備(晴天時約10kWh/日)による電力で賄われる。
太陽光による電力は、蓄電池(2.5kWh)にいったん蓄えられ、付属する人感センサーや温湿度センサーの反応によって、デバイスが稼働する場合にのみ効率的に使われる。
今回、このような制御システムや、超微細ミストを省電力で生成する仕組みなどを新たに開発した。
3. 国産の間伐材とCLT活用、バイオマス発電へのリサイクル
同設備の素材は、国産の間伐材のほか、土台部にCLT(直交集成板)が活用されている。
同設備リユース後の廃棄時は、木質チップに砕いてバイオマス発電にリサイクル利用する予定だ
素材の調達から供用・廃棄までのライフサイクルにおいてCO2の排出を極力削減し、森林資源が吸収するCO2量とのバランスを保つカーボンニュートラルの実現を目指す
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