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- ID:
- 41800
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0613
- 見出し:
- インテリア大賞に学ぶ、社会と福祉をつなげる居心地の良い空間とは?
- 新聞名:
- ニコニコニュース
- 元UR(アドレス):
- http://news.nicovideo.jp/watch/nw3590110
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
2017年に開催されたインテリアのコンテストで、木材を基調にした沖縄の福祉施設が大賞に選ばれました。
なぜこの施設が大賞に選ばれたのか? そこには、木の温かみを感じられる居心地の良さと、「地域社会と福祉をつなげる交流の場にしたい」という施設の思いがありました。
インテリア大賞に輝いたのは、木の温かみが感じられる福祉施設
「優れたインテリアデザイン」と聞いて、コンクリートやスチールを使った近未来的デザインを思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、2017年に公益社団法人日本インテリアデザイナー協会が主催する「JID
AWARD」大賞に選ばれたのは、木材を基調とした温かみのある空間でした。
受賞したのは、沖縄にある「椛-MOMIJI」という福祉施設です
この施設では、18~64歳の知的障がい者約20人が、木製の家具やおもちゃを制作したり、せっけんラベルを貼ったりしながら、就労移行支援を受けています。
このコンテストで福祉施設が大賞に選ばれたのは、今回が初めてとのこと
「椛-MOMIJI」は、施設の利用者が毎日リラックスして過ごせること、そして地域社会と福祉とを結ぶことを目指し、その思いが形になった空間なのです
木のぬくもり溢れる施設に込められた思い
大賞を受賞した施設は天井や床、階段など全面に明るい色の木材を使っていて、大きな窓から日光が差し込むと、温かくてぬくもりのある空間が浮かび上がります。
ユニークなのは、内装にあえて階段を取り入れていること。
そして、部屋の中には滑り台まであります
テーブルだけでなく、階段や滑り台でも利用者の好きな場所で、自由に作業したり過ごしたりしほしいという思いが込められています
施設長は「近所の子どもたちが学校の後に寄れる居場所としても、使ってもらいたい」と話していて、ゆくゆくは地域社会と福祉を結ぶ「開かれた空間」の実現を目指しています
インテリアの目的に合わせて異なる材料選び
なぜこの施設が、ぬくもりを感じる居心地の良い空間になったのか――そこには木の効果が大きく関わっているようです。
文部科学省が行った調査によると、学校の教室に木製家具を使う効果について、「香りがよい」「感触が良い」「ぬくもり・温かみがある」「空間が明るくなる」といった回答が集まりました。
木を
使うことで、温かみのある空間になることを裏付ける結果になったといえるでしょう。
今回の福祉施設では、ぬくもりを感じる空間にするために木材を使いましたが、目的が変われば、使うべき材料やデザインの形も変わります。
現代的な空間にしたければ、木材ではなくスチールやコンクリートを選んだほうがいいかもしれません
材料の選定からデザインの形まで、さまざまな視点からインテリアデザインを学ぶのが、「インテリア学」です。
インテリアを学ぶことで、目的に合わせた内装や空間を造り出すことができるようになるのです
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