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- ID:
- 40929
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0305
- 見出し:
- 名は体を表すと言うがごとく、木の名前にも折々の四季を表すものがある…
- 新聞名:
- 西日本新聞
- 元UR(アドレス):
- https://www.nishinippon.co.jp/nnp/syunzyu/article/398886/
- 写真:
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- 記事
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名は体を表すと言うがごとく、木の名前にも折々の四季を表すものがある。
木へんに夏で「榎(えのき)」。
炎天下に葉を茂らせて日陰をつくる良い木との意味に由来するそうだ。
冬を当てると「柊(ひいらぎ)」。
知名度は低いが「楸(ひさぎ)」の字もある。
▼そして木へんに春はおなじみの「椿(つばき)」。
今冬のとりわけ厳しかった寒さにも、たくましい生命力で耐えきった。
梅や河津桜の便りが届くまで、季節の橋渡し役をけなげに務めてくれた。
▼この花は散るのではなく、固まったままボタリと枝から落ちる。
そのため武家は縁起が悪いとして嫌ったそうだ。
一方で「椿寿(ちんじゅ)」「大椿(だいちゅん)」の言葉もある。
長寿を祝うめでたい意味で用いるのは、花の命が長いため
▼福岡県久留米市や熊本市など市の木や花に選定した自治体も多いが、長崎は全国で唯一、県の木に指定している。
中でも自生地として有名なのが五島列島。
実から取った良質の油は化粧品や、特産の五島うどんの製造でも使われる。
▼地元では耕作放棄地に苗木を植えるなど、ツバキを生かした地域の振興計画を策定しているという。
2020年には「国際ツバキ会議」も開催予定。
多彩なツバキに囲まれ、香ばしいかおりに包まれる島へ。
その名が全国、世界へと広がるように施策の開花が楽しみだ
▼早くもあすは啓蟄(けいちつ)。
虫たちも、そろそろお目覚めの候となる。
三寒四温を繰り返しつつ、季節の名も「椿」から木へんが次第に薄れてゆく
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