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- ID:
- 40104
- 年:
- 2017
- 月日:
- 1125
- 見出し:
- 五重塔23基の構造図面描く 元宮大工が書籍に
- 新聞名:
- 京都新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20171125000109
- 写真:
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- 記事
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大阪府枚方市に住む元宮大工の男性が、全国にある五重塔23基の構造図面を描き上げ、書籍にまとめた。
全て細密な手描きにこだわり、東寺(京都市南区)や醍醐寺(伏見区)をはじめ国宝や国重要文化財も多数取り上げている。
大分県出身の吉岡正見さん(79)。
幼い頃から絵を描くのが好きで、父親の戦死後、15歳で宮大工になった。
全国の社寺の建設や修復に携わったが、作業中に左手首のけがが原因で引退。
長年の経験を生かし、全国の図書館や行政の担当部署から塔の資料を取り寄せ、2009年から構造図面を描
き始めた。
刊行した「全国五重塔年代順図書全集」は、青森県弘前市から山口市まで全国の塔を収録した。
細さの違う4種類のペンと曲尺(かねじゃく)だけで実物の200分の1の構造図を再現。
屋根の湾曲や複雑に組まれた木材をはじめ、柱や瓦も一つずつ緻密に描き込んだ。
現地を訪れた際のスケッチや寺の
歴史も添えた。
このほど「ふるさと自費出版大賞」の特別賞に選ばれた吉岡さんは、「他の人にはまねできない技術。
後世に残したい」と胸を張り、「次は奈良の大仏殿の構造図面に挑戦したい」と目標を掲げた
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