v11.0
- ID:
- 39188
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0801
- 見出し:
- 木材の生産停滞 損壊、寸断された日田の林道
- 新聞名:
- 大分合同新聞
- 元UR(アドレス):
- https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/07/27/JD0055986583
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
福岡・大分豪雨により日田市内の林道が被害を受け、主産業の林業に影響が出ている。
2012年の大分県豪雨時よりも損壊の規模が大きく、山中には木材運搬などの林業機械が取り残されたまま。
復旧が長引けば下草刈りなどの作業ができず、苗木の生育の遅れなども懸念されている。
「5年前は大鶴地区もここまで多くの被害はなかった」。
豪雨発生から3週間がたとうとする25日。
5メートル以上ある石や流木が覆い尽くす市北部の「山際林道」と「中村林道」の惨状に、市森林組合の井上明夫組合長(60)は肩を落とした
甚大な被害が出た大鶴、小野両地区は旧日田市内で林業が盛んな地域。
組合によると、豪雨後はほとんど作業ができていない
小野地区の山中には、木材の運搬や丸太加工用などの林業機械17台が取り残されている。
組合所有の機械の約半数を占め、切り出し作業や木材生産を思うように進められない状況が続く
5年前の県豪雨の際も林道が壊れ林業機械に近づけなくなったが、3週間は続かなかった。
現在、組合の木材取扱量は通常の3分の2ほどに減少している
これから9月にかけ、苗木周辺に生い茂る雑草を刈り取る時季に当たる。
寸断された林道の先には作業が必要な林地が多い。
「手入れができなくなれば苗木の育ちが悪くなる」と諫山克彦専務の表情は暗い
日田地区原木市場協同組合によると、市内に七つある木材市場への入荷量が減少した。
県境を越え福岡県朝倉市や東峰村から運ばれていた木材の入荷がストップしていることも影響しているという
日田市は林道の復旧関連費として約5600万円を専決処分し、対応に乗り出した。
井上組合長は「さらに木材生産が減少する事態を防ぐためには、林道の復旧が必要。
機械が取り残されているところなどを優先してほしい」と話した。
<メモ>
県の調査によると、15日時点で日田市内の林道被害額は6億1800万円(324カ所)。
2012年の県豪雨の林道被害額は3億3500万円(315カ所)。
今回の豪雨は被害額が12年の約2倍に上った。
林道を覆う土砂崩れや道路崩壊の規模が大きいという
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