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- ID:
- 38015
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0327
- 見出し:
- CLT木材でモデル建築
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20170327-OYTNT50000.html
- 写真:
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- 記事
-
◇真庭市が公衆トイレ 久世巡る拠点に
真庭市が、林業復活の切り札ともいわれる次世代木材「CLT」でモデル建築物を建てた。
同市久世のJR久世駅前の公衆トイレ改修に合わせ、休憩所やサイクリングステーションを併設。
CLTの質感などを間近に見てもらうとともに、市のにぎわい作りの拠点として活用する。
(根本博行)
1977年建築のトイレが老朽化したため、CLTの普及を兼ねて事業費4400万円で改築。
木造平屋約70平方メートルで、使用した木材57・45立方メートルのうち9割をCLTが占める。
設計は1級建築士事務所「ofa」(神戸市)の深川礼子さん(46)。
「女性目線で利用しやすいトイレを」と、昨夏実施した女性対象のコンペで、その案が選ばれた。
屋根には、国内で製造できるCLTとしては最大(長さ12メートル、幅3メートル)の板を3枚使い、N字形の壁には、採光、通風のための穴(直径
5~15センチ)をいくつも設けた。
駅前のにぎわい創出にもつなげようと、住民や観光客がくつろいだり、ミニコンサートを開いたりできる約10平方メートルのテラスを設置。
サイクリストのために、トイレ内に着替え用スペース、屋外に自転車を止められるラックやベンチを、いずれもCLTで作った。
名前は公募で集まった336点の中から「木テラス」に決めた。
太田昇市長は「トイレとしてだけでなく、久世地域を巡る拠点として活用してもらい、真庭を元気にしていきたい」と話していた。
◆CLT 「Cross Laminated Timber(直交集成板)」の略称。
杉やヒノキなどの小さな板を、繊維が直交するよう強く貼り合わせた木材。
欧州で1995年頃から広がり、国内でも昨春、建築基準法に規定が設けられた。
強度が高く、中高層建築の構造材にも使われる
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