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    ID:
      34581
    年:
    2016
    月日:
    0108
    見出し:
    ・携帯型木製スロープ 車椅子移動、快適に 脊髄損傷の男性が願い込めデザイン
    新聞名:
    毎日新聞
    元UR(アドレス):
    http://mainichi.jp/articles/20160108/ddl/k04/040/056000c
    写真:
    【写真】
    記事
    電子ペンを口にくわえ首を上下に動かし、デジタルスクリーンをなぞる。
    輪郭が浮かび、5分ほどで女性の全身のシルエットになった。
    盛岡市のデザイナー、松嶺貴幸さん(30)は、車椅子の利用者が段差を乗り越えるために使う、木製で持ち運び可能な携帯型スロープ(ランプ)をデザインする。  2002年、高校2年の時だった。
    地元スキー場で、宙返りをして頭から地面に転落。
    脊髄(せきずい)の一部、頸髄(けいずい)を損傷し、首から下が動かなくなった。
    2年間の入院を経て、車椅子で生活できるようになるまで回復した。  大学生活や米国への憧れもあり、10年に米カリフォルニア州の大学に留学した。
    在学中、自身と同じ脊髄損傷で両手足が不自由な女性が描いた風景画などに出合い、衝撃を受けた。
    「これほど繊細な絵が描けるのか」。
    細かなタッチはすべて口で描かれていた。
    「これなら自分が健常者と同じステージで勝 負できる」と直感した。  その日、下宿先に帰ると、すぐにペンを口にくわえ大学ノートと向き合った。
    ミミズのように波打った力の弱い線しか引けず、ノートに何万回も繰り返し線を描いた。  1年間の留学を終えて、11年に帰国すると、直後に東日本大震災が起きた。
    「自分は何もできていない」。
    車椅子で被災地支援に行くことができず、無力感を感じていた。  それでも被災地と何か関わりを持とうと、手軽に入手できる木材で作るスロープを思いついた。
    津波で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市の木材加工会社に作製を依頼することで、復興につながる。
    スロープを広めたくて、12年10月に一般社団法人「ランプアップいわて」を設立した。  木材は岩手産を使う。
    縦90センチ、横80センチ、重さ10キロで、折りたたんで持ち運びが可能。
    表面には、松嶺さんが描いた流線型の粋なイラストを特殊印刷したタイプもある。
    「障害者用だから暗い、かっこよくないというマイナスの印象を覆したかった」。
    盛岡市内の商店街などで使われ、これまでに100個 以上を寄贈、販売した。  デザインの仕事などで各地を回ると、「『ランプ』が欲しい」という声を聞く。
    「バリアフリーへの理解は確実に広まっている」。
    昨年10月、さらに活動の輪を全国に広げようと、一般社団法人「ランプアップJAPAN」を設立した。
    今後、ご当地産の木材を利用し、全国規模での普及を目指す fff:

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