v11.0
- ID:
- 35447
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0513
- 見出し:
- 白老の村上さんが林業の“主役”木工芸で馬車など再現
- 新聞名:
- 室蘭民報
- 元UR(アドレス):
- http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2016/05/13/20160513m_08.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
白老町竹浦の無職、村上博之さん(73)は、かつて父親が仕事で使っていた木材を運ぶ馬車や大型の「6輪駆動車」、木材をつり上げて積み込むレッカー車などを木工芸で再現、精緻な出来栄えがかつて林業で栄えた竹浦に住む人たちの郷愁を誘っている。
「好きだから時間を忘れてやっています。
今後も
重機類の工芸を作っていきたい」と創作意欲をかき立てている。
記憶を頼りに図面を描き、近くの山林の立木や鉄板などを材料に、丸のこ、かんな、のみ、サンドペーパーなどを駆使して作品を仕上げる。
車両のフレーム、スプリングなども手作り。
丸太が載る荷台をひく馬車は完成まで20日ほどかかった。
この冬にはマツやセンノキ、シナノキ、クワでランプを作製、電気
がともる仕掛けにした。
作品作りを始めて3年、大小合わせて30ほどが自宅に保管されている。
竹浦と町コミュニティーセンターを会場にした秋の文化祭に出品している。
竹浦コミュニティーセンターでは作品の周りに人だかりができ、「懐かしい」と何回も見に来た年配の人がいたという。
「評判いいよ」と伝え聞き、製作の励みになっている。
2001年(平成13年)89歳で他界した父・長之烝(ちょうのじょう)さんは戦後、造林業を営み、大昭和製紙や王子製紙などにパルプ資材を納入していた。
竹浦・飛生奥の山林から切り出した木材を集積場まで運ぶ「馬車追い」の後、運搬手段をウインチ付きの外国製「6輪駆動車」に運搬手段を切り替えた
。
父のように林業に携わっていた人は竹浦で少なくなかったという。
3年前、父の13回忌をきっかけに馬車や6輪駆動車、レッカー車を作った。
もともと絵を描くことが好きで将来は美術学校に進みたいと思っていたが、中学校3年生の時、校長先生から「長男だから親の後を継ぐように」と説得され、卒業後は父の経営する会社に入り、林業の仕事に就いた。
だから父親が使っ
ていた車両の「ボルト1本まで」記憶に残っているという。
70歳の時に退職、外仕事から自宅での趣味の手作業に変わった。
手を動かすから脳のトレーニングにもなっていると思う
fff: