v11.0
- ID:
- 34977
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0229
- 見出し:
- 絵本題材、感嘆「100歳」の表現力 最終日15日が誕生日 茅ケ崎
- 新聞名:
- 毎日新聞-
- 元UR(アドレス):
- mainichi.jp/articles/20160301/ddl/k14/040/125000c
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
芸術を愛する心に年齢関係なく
微細さにこだわり「手が震えない限り作り続ける」
絵本の世界を木工細工で表現する茅ケ崎市の斎藤武久さん(99)の木工細工展「100歳のおじいちゃんの散歩道」が茅ケ崎市立図書館(同市東海岸北)で開催され、かわいくて微細な表現の作品が人気を集めている。
最終日の15日に100歳の誕生日を迎える斎藤さんは「仕事をしているときが一番
楽しい。
手が震えない限り作り続ける」と元気に話している。
木工細工を始めたのは90歳のころ。
妻が亡くなって落ち込んでいたときに娘の民子さん(72)が、木工細工で動物作りを勧めたのがきっかけ。
旋盤工だった斎藤さんは手先の器用さが自慢で、さっそく庭にあった倒木で熊の置物を作った。
制作を続けるうちに木工細工のおもしろさに引き込まれ、彫刻刀とヤスリを使って次々に作品を生み出した。
民子さんが絵本をテーマにすることをアドバイスすると、絵本の画面を木工細工で立体的に表現するようになった。
絵本作家のいわむらかずおさんのネズミが登場する「14ひきのシリーズ」などを題材に、動物の手足などの微細な表現にこだわった。
作品を見た近所の人たちは「かわいい」と絶賛。
斎藤さんは「意欲が高まる」とますます制作に熱中した。
雑誌「暮しの手帖」に制作活動が紹介され、2014年には同図書館で個展も開催。
「作品がほしい」という希望で贈呈した作品はこれまでに500点近い。
屋外で制作するため好天の日しか作業をしないが、作り出すと約3時間集中して打ち込む。
斎藤さんは「要望があれば何でも作るが、トイレを作ってという
注文は難しかった。
朝起きて材料やどんなふうに作るか考えるのが楽しく、毎日が充実している」と笑顔を見せた。
展示は約30点。
入場無料。
問い合わせは同館(0467・87・1001)
fff: