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- ID:
- 32169
- 年:
- 2015
- 月日:
- 0107
- 見出し:
- 第39回全国児童生徒木工工作コンクール
世田米中2作品が最優秀賞
- 新聞名:
- 東海新報
- 元UR(アドレス):
- http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws10404
- 写真:
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- 記事
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第39回全国児童生徒木工工作コンクール(日本木材青壮年団体連合会主催)の県大会はこのほど、各賞が決まった。
この中では、住田町立世田米中学校(松高正俊校長、生徒79人)の特設木工部(荻原一樹部長、部員7人)による「幽谷の森」と「中尊寺金色堂」が最優秀賞を受賞。
諸先輩から受け継
がれてきた緻密な技と工夫、豊かな想像力を生かした作品に仕上げており、来年3月に愛媛県で開かれる全国大会へ出品される
同校は特設木工部を設け、コンクールには昭和62年以降、毎年出品。
今回の県大会では「幽谷の森」が県知事賞、「中尊寺金色堂」が県木材産業協同組合理事長賞と、二つの最優秀賞枠を獲得した
平成26年度は、3年生5人と2年生2人が学年ごとに昨年9月から11月にかけて制作。
指導は主任用務員の村上淳さんと、特別講師として前校長の内海行英さんが務めた
「幽谷の森」は、3年の荻原部長、紺野俊史君、千葉魁斗君、中野龍斗君、小山結香さんが担当。
講師陣が用意した大きな木の切り株からひらめきを得て、山奥の幻想的な森の世界を作り上げた
切り株の中には、冬眠に入ろうとする子グマの姿が。
周りには1個のドングリが木に育つまでを見守る木霊たちの物語を絡めた。
360度全体で楽しめる作品となっている
子グマはイチョウの木を彫って形を作り、表面を焼いて色づけ。
マツボックリの鱗片を貼り付けて毛並みを表現した。
葉っぱはすべて木を薄く削ったもので、11体の木霊は個性豊かな表情に仕上げた
荻原部長は「最初はどのような作品になるか全然イメージできなかったが、切り株を見ながらどうすれば山奥の雰囲気が出るかを想像しながら作った。
葉っぱや木霊を作るのも大変だったが、最後はイメージ以上のものができてとても良かった」と振り返る
世界遺産平泉を代表する「中尊寺金色堂」は、同部の伝統である建造物に挑戦した作品。
前年度の3年生が途中まで手掛けていたものを、現在2年の千葉雄太君と千葉範君が引き継ぎ、2年越しで完成させた
大きさは実物の100分の6で、2人は屋根などを制作。
屋根はホウノキで作ったベースに直径5㍉の丸棒を熱して曲げては5㍉間隔で並べ、真ちゅうの釘を1本ずつ打ち付けて独特の反りを出した。
作業には苦労が絶えなかったといい、細やかな仕事の積み重ねが感じ取れる
千葉雄君は「特に屋根の細かいところを見てほしい。
丸棒を5㍉ずつ空けて通すのが難しかったが、作るのが好きなので苦にはならなかった。
先輩方から引き継いだ作品だが、とてもいいものができた」と話し、「3年生になっても作品を作りたい」と誓う
2作品は今後、全国大会へ出品。
審査結果は3月20日ごろに伝達される。
荻原部長は「最高賞の文部科学大臣賞を目指したい」と意欲を見せている
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