v11.0
- ID:
- 34347
- 年:
- 2015
- 月日:
- 1125
- 見出し:
- 金光寺の宝篋印塔 木製で国内最古
- 新聞名:
- 河北新報
- 元UR(アドレス):
- http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201511/20151126_65007.html
- 写真:
- -
- 記事
-
金光寺の宝篋印塔 木製で国内最古
金光寺の宝篋印塔について解説する狭川副所長
拡大写真
福島県いわき市鹿島町の金光寺が所有する木製の宝篋印塔(ほうきょういんとう)2基が、木製では国内最古の鎌倉時代後期の作とみられることが、元興寺文化財研究所(奈良市)の調査で分かった。
高さは90センチ前後で、狭川真一副所長(仏教考古学)は「木製でこれほど大きいものは国内で確認
例がなく、存在そのものが貴重な発見だ」と説明している
宝篋印塔は五輪塔と並ぶ仏塔の一種。
金光寺で24日に調査報告会を開いた狭川副所長によると、金光寺の2基は、ともに遺骨を納められる構造で、墓塔として一対で作られた。
年号は「文保二」と刻まれており、1318年に供養したとみられる。
形も鎌倉後期の特徴と一致するという
金光寺の本堂に置かれていたが、基礎底部の腐食が著しいため、狭川副所長は「金光寺の裏に墓石が並ぶ横穴があり、当初はそこで地面に直接、安置されていたのではないか」と推察する
宝篋印塔は石造が一般的。
木製は室町時代のものが確認されているが、大きくても30センチ程度で、墓塔として作られてはいないという
狭川副所長は「中世の仏塔や墓の変遷を研究する上でも重要な史料だ」と話している
fff: