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    ID:
    33734
    年:
    2015
    月日:
    0822
    見出し:
    動感豊かなブロンズ像 朝来で彫刻家・淀井敏夫展
    新聞名:
    神戸新聞
    元UR(アドレス):
    http://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/201508/0008323835.shtml
    写真:
    【写真】
    記事
    大空を自由に、伸びやかに翔(か)けゆく鳥たちに、風を感じた-。
    あさご芸術の森美術館(兵庫県朝来市多々良木)の彫刻庭園にそびえる大作「飛翔(ひしょう)」を前にしての印象だ。
    作者は同市出身の彫刻家・淀井敏夫さん(1911~2005年)。
    没後10年を記念した回顧展が同館で開かれている。
    人物 や動物のブロンズ像を中心に約90点を展示。
    作品の数々は生命の躍動を伝え、時に不思議な詩情も漂わせる。
    (堀井正純)  東京美術学校(現東京芸大)で木彫(もくちょう)を学んでいたが、彫塑に転じた。
    軍隊生活も経験し、戦後は美術団体「二科会」を中心に作品を発表。
    エジプトやギリシャ旅行からも着想を得ながら、一貫して具象彫刻を制作し続けた。
    二科会理事長を務め、文化勲章も受けた大家  初期は量感のある写実的な作品が目立つ。
    代表作が「労人(ろうにん)」。
    働く男の力強さを、武骨なごつごつとした肉体表現で示す  やがて1950年代半ばから、独自の石膏直付(せっこうじかづ)け技法に取り組み始める。
    ブロンズ彫刻の原型は通常粘土でつくるが、淀井さんは鉄や木材で組んだ心棒(しんぼう)に、麻を混ぜた石膏を直付けし造形した。
    石膏の流動性や速乾性を生かし、ごつごつした溶岩のような質感、細長くやせた肢 体表現が特徴的な人物や動物彫刻を生み出した。  針金のように細い人物彫像は、人間の孤独や不安を造形化した、スイスの彫刻家ジャコメッティーを連想させるが、同館の伊藤照哉館長によると、敬愛していたのは旧ロシア生まれのフランスの彫刻家ザッキンという。
    ザッキン作品の原始性を備えた動的な表現などに心ひかれていたのだろうか?  「動感」の表現は、淀井さんの彫刻でも重要な要素だ。
    ギリシャ神話に取材した「渚(なぎさ)のエウローペ」は、雄牛に変身し、エウロペ姫を連れ去るゼウスをかたどっている。
    だが作家の狙いは、神話的世界の構築よりも「動き」そのものの造形化にあるように思う。
    身を反らす雄牛の背で跳ねるような若い娘 その一瞬の躍動をストップモーションのように切り取って見事だ  大作「飛翔」も、テーマは飛ぶという運動そのものの美ではないか。
    ツルの群れの姿を、巧みな配置によって運動性を強調している。  キリンやラクダ、マントヒヒ、鳥、少年、少女などがお気に入りのモチーフだったようだ。
    「風と鳥と少年たち」「古い道(B)」など、それらのモチーフを組み合わせて何度も作品化している。
    「戯れる波と犬と少年」が、夏の日の情景を呼び起こすなど、見る人の記憶や郷愁を刺激する作品もあり、印象深い  今回は、石膏の原型や愛用の彫刻道具などを初公開。
    23日午後1時半から学芸員による作品解説会がある fff:

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