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- ID:
- 33645
- 年:
- 2015
- 月日:
- 0805
- 見出し:
- 被爆生き抜いた木の物語 「風化させない」本や証言集に
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASH826V28H82PTIL010.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
広島に原爆が投下されてから70年になる今年も、本や証言集をまとめる動きがある。
原爆で傷つきながらも生き抜いた樹木、今はなき街の記憶。
「惨禍を風化させない」という被爆者らの強い思いがある。
■「木に会いに行く」映画化も
原爆の惨禍を生き抜いた被爆樹木。
漫画「はだしのゲン」の作者の故・中沢啓治さんのドキュメンタリー映画を撮ったことがある石田優子さん(37)=東京=は、被爆樹木が発するメッセージや保存に関わった人の思いを「広島の木に会いにいく」(偕成社、税別1800円)にまとめた。
石田さんは慶応大生のとき、被爆者の故・沼田鈴子さんを通じて被爆樹木を知った。
沼田さんは原爆で左足を失ったが、被爆したアオギリの芽吹きを見て生きる希望を見いだし、平和記念公園で語り部の活動を続けた。
中沢さんは漫画「ユーカリの木の下で」で、被爆ユーカリの生命力に感動した主人公
が息子に体験を語る物語を描いていた。
沼田さんと中沢さんは3年前までに亡くなった。
「平和の大切さを訴え続けた2人に代わり、若い世代に伝えなければ」。
石田さんは東京と広島を行き来し、樹木医の堀口力(ちから)さん(70)=広島市=のもとで研究者らを取材。
広島市内の寺「報専坊(ほうせんぼう)」は1994年の本堂再建時、被爆樹木
のイチョウを切らずに守っていくことを決めていた。
こうした動きを「木を大切にする思いが地域で共有されている」ととらえた石田さん。
「広島の木に会いにいく」で被爆樹木がある場所を紹介し、被爆直後に樹木を調べた学生のインタビューも載せた。
「被爆樹木に触れ、平和への想像力を働かせて」と話す石田さんは映画化に向けた撮影も進めている
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