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- ID:
- 33518
- 年:
- 2015
- 月日:
- 0716
- 見出し:
- 木製家具とメーカー、デザイナーを公募する「WOOD FURNITURE JAPAN AWARD」開催
- 新聞名:
- ジャパンデザインネット
- 元UR(アドレス):
- http://www.japandesign.ne.jp/report/150716_woodfurniture.html
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JDN編集部が注目するデザインやイベントをレポート
木製家具とメーカー、デザイナーを公募する「WOOD FURNITURE JAPAN AWARD」開催
木製家具とメーカー、デザイナーを公募する
「WOOD FURNITURE JAPAN AWARD」開催
2015/07/16
JDN編集部
森林資源の循環利用への貢献と、日本の木製家具の魅力を国内外にアピールすることを目的とするアワードが始まった。
意欲あるデザイナーとメーカーのマッチングを支援すると共に、「森林」「木工や家具の技術」「デザイン」といった日本の優れた資源を活用した家具のブランディングを応援する、という
その背景と概要を紹介する
日本の木製家具が持つ可能性の高さ
日本における家具や椅子の歴史は、西洋のそれと比べて短い。
だが、寺社仏閣に代表される木造建築、船大工、指物等の歴史や技術の蓄積は劣らず、森林資源も豊富だ。
結果、個性豊かな家具産地が全国に生まれている。
デザインが海外からも高く評価されていることは言うまでもない。
ただし、日本の
家具の存在感はと言えば、世界的には今一つである。
木材、技術、産地、デザインという資源に恵まれた日本の家具の魅力が、充分に伝わっていないのではないか。
とりわけ、日本人にとって馴染みある木を使った家具には、魅力を伝える力があるのではないだろうか
一方で、間伐や再造林が急務の人工林問題がある
歴史を振り返ると、江戸や明治時代の木材需要増大をうけた植林事業は確かに有効だった。
戦中の乱伐の後には、自然災害対策から公共事業として植林が急速に進められた。
昭和30年代には復興・高度成長に伴う需要増大があり、木材価格が高騰。
伐採も急増し、その跡地には日本の在来種で早期
の成林が可能なスギ、ヒノキが植えられた。
昭和39(1964年)に木材輸入は全面自由化され外材が急速に普及、昭和44(1969年)に供給量で国産材を上回った。
ニクソンショックで1ドル360円の固定相場が終わったのが昭和46(1971年)。
以降の円高もあり外材輸入は増大、一方で木材需要は減少しその価
格は下落した。
昭和30(1955年)に94.5%だった木材自給率は、平成24年(2012年)には27.9%になっている。
現在は、国内での木材の生産活動が停滞し、健全な森林整備が持続できなくなっている。
解決のために、国産材の需要を確保することも大きな課題である
需要の確保という観点から有望なのは家具だ。
『森林資源の循環利用に関する意識・意向調査結果(平成23年3月29日公表)』によると、「消費者が生活に取り入れたいと考える木材製品」について「家具」という回答が最も多く、その理由は「香り、手触り、見た目などが良いと思うから」「安全・安心、健康に良
いと思うから」「伐採後の植林を行うなど、適切に管理された森林から生産された木材を使うことで、地球温暖化防止などの環境貢献に役立つと思うから」となっている
WOOD FURNITURE JAPAN AWARD
日本の木製家具の魅力を国内外にアピールすることを通して、「植える→育てる→使う→植える」といった健全な森林のサイクルの一助となり、継続的な森林整備に寄与することを目指す事業が、このWOOD FURNITURE JAPAN
AWARDだ。
テーマは「Harmonia 共鳴するものづくり」。
これからの家具のための「これからのデザイナー」と「デザインを求めるメーカー」を応援するマッチング部門と、現代の日本の家具のブランディングを支援するセレクション部門の2部門からなる
小泉 誠氏(家具デザイナー) 審査員長
小泉 誠氏(家具デザイナー) 審査員長
マッチング部門は、新たな出会いを求める木製家具デザイナーと、新しいデザインを求めるメーカーのマッチングを支援する。
意欲のあるデザイナー・メーカーを公募し、その実績情報等を共有すると共に、交流の場を設け、2015年末までに試作可能なマッチングについては制作を補助しパリと東京で展示を
行う。
目指すのは、これからのライフスタイルに適合する新たな日本の木製家具が作られることだ
セレクション部門では、現在の日本を代表する木製家具を選出し、パリ・東京で展示、ウェブ等で紹介する。
テーマを体現する、木の良さを引出し、技術とデザインに優れ、これからのライフスタイルを予感させる木製家具を公募、審査のうえ選出し、情報発信することで、日本の木製家具のブランディングを目
指している
マッチング部門の締切は8月末、セレクション部門は9月28日。
セレクション部門の審査には、長く木材と接し産地とのコミュニケーションを通して誠実な家具づくりを続ける小泉誠氏を審査員長に迎え、建築家の谷尻誠氏、建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホー氏、バイヤー・監修者の山田遊氏、『ELLE
DECOR』ブランドディレクターの木田隆子氏の5名があたる。
マッチングが成立して試作された家具と、セレクション部門で選出された家具は2016年1月にパリで展示、3月に東京で展示する。
最終的な賞の選出は、東京展にて行われる予定
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