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- ID:
- 33474
- 年:
- 2015
- 月日:
- 0713
- 見出し:
- 国産木材の活用を=ベトナム簿記普及推進協議会理事長・
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://mainichi.jp/shimen/news/20150711ddm008070095000c.html
- 写真:
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- 記事
-
社団法人「国産材を使った木造住宅を守る会」の設立総会が6月下旬に開かれた。
そこで聞いたのは、昨今の円安により国産木材の価格は、輸入外材よりも安くなったということだ。
それでも、国産材は物流体制が不十分なため、適時適切に消費地に届けることが難しいという。
終戦後、復興のために必要な木材確保で山林が大量に伐採され、その後には杉が植えられた。
花粉症問題という思わぬ負の遺産を生んだ政策だったが、1960年代の拡大造林のおかげで、日本の山には伐採期が到来した人工林が十分に育っている。
一方、日本の林業は60年以降本格化した安価な輸入外材の影響で弱体化した。
収益の上がらない林業への関心は高まらず、林道整備などが進まず、植林した杉が伐採期になっているにもかかわらず、商品として建設現場に運び出すことが難しくなっているのだ
他方、円安効果で国産材が海外の需要者にとっても安価となったことから、中小企業の中には韓国や台湾へ国産材を輸出する動きも始まっている。
ベトナムなどの湿度の高い気候の国々では、田舎に行くとほとんどが木造住宅だ。
日本の木造住宅で生活したことがあるベトナム人は、日本の住宅はすばらし
いと絶賛している。
今後、アジアなど新興国の所得上昇に伴い、日本の木造住宅建築技術が「クールジャパン」の一つとして人気が出る可能性もある。
あわせて国産材の輸出も考えられる。
先日、宮崎県の山林地帯を回ったが、照葉樹林の美しい森に感激するとともに、植林された杉林も見事に成長していた。
日本は資源のない国といわれるが、国産材を活用すべき時がきている。
国産材という資源の活用を今後図っていくことが求められる
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