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- ID:
- 31865
- 年:
- 2014
- 月日:
- 1127
- 見出し:
- 生命への思い作品に 木彫など作家4人の美術展 姫路
- 新聞名:
- 神戸新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/201411/0007536400.shtml
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
兵庫県の播磨などで活躍する美術家を特集した「現代郷土作家展」が、姫路市立美術館(同市本町)で開かれている。
「生きるものたちへ」をテーマに、生命と向き合って作品制作を続ける4作家の約50点を展示。
空間全体を使って表現するインスタレーションや木彫など、個性的な作品がそろう。
加古川市の藤原向意さん(82)、養父市の松田一戯さん(68)、姫路市の清水浄さん(62)、高砂市生まれの東影智裕さん(36)が出品した。
藤原さんは、紙粘土で全体の形を整えた上に、小石や輪切りの木などさまざまなものを貼り付けた。
シリーズ作「動物記」は異形の仮面のようで、呪術的で土俗的なエネルギーに満ちる。
松田さんは民芸的な木彫でも知られるが、今回は現代的な大作がそろう。
「犬神」はクスノキから原子力発電所と犬の顔をした神像を荒々しく彫り出す。
神像は手に弓矢を持ち原発と対峙。
2000年の制作だが福島の事故の暗示にも思える。
清水さんのインスタレーションは、天井から複数の薄い鉛の板と青色のボートをつり下げた。
照明と床に映る影を効果的に生かし、蓮の葉が浮かぶ水中を漂っているような不思議な感覚の作品だ
東影さんの「浸食」はウサギと流木が互いに溶け、融合していくかのように表現している。
ウサギは毛並みに至るまでリアルに樹脂で造形。
「時の流れの中で変化していく記憶のあやふやさを表現した」という。
12月23日まで。
月曜休館。
一般800円。
同館TEL079・222・228
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