v11.0
- ID:
- 細な曲線を描くデザインを兼ね備えた木製家具の新しい領域を開拓した。
天童木工の新しい技術とイッセイ ミヤケのアイディアの融合により誕生したのは、曲線美と木のぬくもりが感じられるバングルやブローチ、ネックレス。
貴重なスペシャルピースをお見逃しなく
31317
- 年:
- 2014
- 月日:
- 0915
- 見出し:
- 木の魅力あふれる新庁舎 岩手・住田町
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2014091502000190.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
林業が盛んな岩手県住田町で、役場の木造新庁舎が完成した。
地元産の木材を使い、町内の事業所などから排出される木質バイオマスエネルギーによる空調を導入。
町はシンボルになることを期待する。
中山間地は全国的に人口減少や産業停滞に悩んでいるが、林業活性化を目指して役場や学校、
高齢者福祉施設、商業施設などに木造を取り入れる例が増えている。
(白井康彦)
七日に行われた新庁舎の見学会。
「木のいい匂いがする」「役場らしくない温かい感じだね」。
近所に住む家族連れや林業関係者が、建築の特長などを記したパンフレットを見ながら庁舎内を見て回った
二階建てで、延べ床面積約二千九百平方メートル。
外観はレンズの形をした屋根がまず目を引く。
「トラス梁(はり)」と呼ばれる工法だ。
側面には、格子状に数センチ角の木材を組み込んだ「ラチス壁」。
いずれも強度を高めるために開発された。
火災が起きてもすぐに燃え広がらないように、木材の表面を
加工し表面耐火性を高めてある
建物本体だけではなく、間仕切りや机なども木製。
正面玄関を入った吹き抜け構造の交流プラザには、大黒柱のような直径一メートルを超す丸太が四本立てられ、木や木製品の展示館のような雰囲気だ
「町の木材や人材を、できるだけ多く使ってほしいと建設会社に注文しました」。
町建設課の高橋俊一課長は胸を張る。
主に使ったのは、町産のカラマツやスギ。
町産材の使用率は約七割に達した。
外装や内装の工事は、江戸時代からの伝統を引き継ぐ地元の職人「気仙(けせん)大工」が担当したという
工事は昨年八月からほぼ一年かかった。
建設事業費は約十二億五千万円で、コンクリートで建築する場合とほぼ同じ。
耐用年数はコンクリート製がおおむね五十~六十年であるのに対し、木造の場合は傷んだ部分を交換しながらもっと長く使える可能性があるという
真冬には、最低気温が氷点下一〇度以下にもなる住田町。
暖房費用を低減させるため、木材加工場から出るおがくずからつくったペレットを燃やし、冷水や温水を発生させる空調施設を備えた。
灯油などによる暖房に比べ、経費は割安になる見込みだ
◇
町は、面積の約九割が森林で、その約四割を町有林が占める。
町内には、集成材への加工などをする協同組合のほか、住宅建設の第三セクター「住田住宅産業」も。
町林政課は「林業から木材加工まで一貫してやっているところが強み」と説明する。
三年前の東日本大震災の後、町は木造の仮設住
宅を百十戸完成させ、全国的に注目された
町は十一月二十一、二十二の両日、町内で「全国木のまちサミット」を開く。
林業に力を入れる全国の自治体の関係者らが集まって、木材利用の現状や課題などを話し合う予定だ
◆公共建築物広がる利用
木材の利用を広げて地球温暖化防止につなげようと、二〇一〇年に公共建築物等木材利用促進法が施行された。
林野庁は「法の施行後、木造の公共建築物は順調に増えてきた」(木材利用課)と説明する
全国の主な大規模木造建築物は、丹沢大山自然公園に隣接して建築された古民家風の神奈川県立自然環境保全センター(厚木市)や、屋根の小屋組みに県産スギ材を使った埼玉県立武道館(上尾市)、地元のスギ材を使った富山県女性相談センター(富山市)などがある
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