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- ID:
- 31011
- 年:
- 2014
- 月日:
- 0730
- 見出し:
- 木彫ゴジラ 反核の叫び
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20140730/CK2014073002000024.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
広島、長崎の原爆の日を前に、長崎県出身の伝統工芸井波彫刻師で日展作家の音琴冰春(ねごとすいしゅん)さん(55)=砺波市杉木=が、チェーンソーの彫刻作品「忘れないで! 広島、長崎」を制作した。
水爆実験の影響で現れた「核の落とし子」ゴジラを題材に、子どもから大人まで幅広い年代に世
界平和を訴える。
(萩原誠)
高さ一・三メートル、直径八十センチの杉を二本使い、ゴジラと、原爆を落とした米国の象徴・自由の女神を表現。
チェーンソーで彫り込み、のみによる井波彫刻の技で細部を仕上げた。
ゴジラは杉の白い表面をガスバーナーで焦がし、本物に近づけた。
米軍爆撃機B29に向かって火炎を吐き、原爆投下に
反対するメッセージも込めた
長崎で被爆した親戚や被爆二世の友人がいる音琴さんは「みんな放射能の話をしてはいけない雰囲気を持っていた」と言う
福島第一原発事故を受け「福島以外にも広島、長崎があったということを思い起こしてほしい。
井波彫刻とチェーンソーを組み合わせた作品で訴えるのは私にしかできない」と、今後も原爆の日に合わせて世界平和を訴える作品を作り続ける
作品は八月末まで、南砺市北川のいなみ木彫りの里創遊館に展示する。
音琴さんは「ゴジラは子どもから大人まで、それぞれの思いで見てもらえると思う。
放射能や戦争について、大人はあらためて考え、子どもは勉強を始めるきっかけにしてほしい」と話している
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