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ID:
29413
年:
2014
月日:
0113
見出し:
<エネルギー再考>普及に向け排ガス規制を 木材活用で注目 まきストーブ
新聞名:
東京新聞
元UR(アドレス):
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2014011302000141.html
写真:
-
記事
電力を使わず、森林資源を有効に活用できるとして、まきストーブへの関心が高まり、出荷台数も増加している。
一方で排ガスが大気を汚染し健康を害する恐れもあり、排ガス規制を求める声も関連団体などから上がっている。
(吉田瑠里、林勝) 滋賀県草津市の立命館大エコ・テクノロジー研究センターは昨年十二月、新しいまきストーブの排ガスの有害物質を測定した。
煙突の中の圧力や温度も測る。
センター長で理工学部教授の吉原福全(よしのぶ)さん(58)は「日本には排ガスの規制がない。
普及の前提として開発の際には規制が必要。
粗 悪品によって煙が多くなり、近所から苦情が出るのは普及の阻害になる」と話す このストーブは、同県東近江市の精密機器メーカーなどで二〇〇九年に発足した「薪(まき)のある暮らし方研究会」が開発し、四月に発売予定だ。
高温で燃焼し、ばいじんなどの発生を抑えた。
まきストーブ施工・販売業、回渕(まわりぶち)享治さん(53)が、日本の住宅事情に合わせた小型蓄熱式のスト ーブを作りたいと提案したのが始まりだった。
「今は欧米で排ガス規制をクリアした高価な輸入品が主で、日本製のストーブはばい煙などで性能的な問題も見られる。
ばい煙には気管支疾患を引き起こす物質も含まれるので、一定の基準を満たしたストーブを売るべきだ」 排ガスの無公害化が専門の吉原さんが依頼を受け、ストーブ製造工場で測定。
昨春、研究センター内に常設の測定装置を設けた。
「まきの供給ルートが確立できれば、衰退している林業も活性化できるのでは。
工場、自動車の排ガスも有害物質の排出基準があるので、まきストーブの排ガス規制も可能 」と吉原さん ◇ 日本暖炉ストーブ協会(東京)によると、まきストーブ・暖炉の出荷台数は一九九〇年代の五千台前後から、二〇一二年は一万三百台に増加。
環境省は一二年三月に「木質バイオマスストーブ普及のための環境ガイドライン」を作成し「排ガス規制や設置基準などにより、安全・安心な生活環境を確保す ることが必要」としたが、規制の検討はしていない 東京大田無演習林の安村直樹林長(43)は「EU、米国、ニュージーランドは規制を設けている。
基準をつくると最初はストーブ代が上がるかもしれないが、排煙の少ないストーブほど燃焼効率が良く、まきの消費量が減り、コストなどの悩みが減って消費者の利益にもなる」と話す ◆低温燃焼が煙害原因に 隣人宅のまきストーブの煙に悩まされている人がいる。
「煙がわが家を包み込み、室内まで臭いが入ってくる」と、岐阜県高山市の女性(45)。
ストーブが設置された数年前から、十月下旬~四月の半年間は我慢の日が続き、梅雨の肌寒い日も煙が。
「一度、やんわりお願いしたが変わらなかった。
苦情を 繰り返して隣人関係を壊したくないし…」 まきストーブ専門店「日本ファイヤーライフ」(水戸市)の佐藤賢二代表は「低温でたくことが煙害の一番の原因。
高効率燃焼システムのストーブが必要」と話す だが、ハイテク機能のないストーブも数多く設置されている。
佐藤さんは「まず、まきの乾燥が大切。
まきを節約しようと吸気口を絞り過ぎる人がいるが、低温燃焼のもとになる。
十分な空気を入れて火力を高めてほしい」と訴える fff:
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