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- ID:
- 26406
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0107
- 見出し:
- スギ樹皮だけで内装材 富山県木材研究所が開発へ 壁材や床材に
- 新聞名:
- 北國新聞社
- 元UR(アドレス):
- http://www.hokkoku.co.jp/subpage/T20130104204.htm
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- 【写真】
- 記事
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県農林水産総合技術センター木材研究所(射水市)は、県産材のスギの利用促進に向け 、樹皮100%で製造した内装材の開発に乗り出した。
樹皮は用途が限られ、これまでは 土壌改良材に混ぜるなどの活用法しかなかったが、壁材や床材、間仕切りパネルなどへの 活用を目指す
研究所は、木粉に接着剤の役目もあるプラスチックを注入して固めた複合材(WPC) に関する研究を進めている。
スギの樹皮を試用したところ、プラスチックを使わずに成型 ボードが出来上がった。
樹皮に含まれるタンニンが変化し、接着剤の代替作用をもたらし たとみられる。
計画では、壁材や床材、間仕切りパネルなどへの活用を目指し、スギ樹皮を200度前 後の高温で煮詰める「蒸着処理」し、繊維状にした後に熱を加えてプレスする。
耐久性と 耐水性を高める研究を進め、付加価値の高い県産材100%の天然系製品として売り込む
研究所によると、プラスチックを使わない分、コスト削減にもつながる。
民間企業への 技術移転も視野に入れる。
研究所は公共施設向けのスギの床材の開発も進めている。
この床材は、スギを厚さ2、 3ミリにかつらむきした後、1ミリ前後にまでプレスしてポリウレタン樹脂をしみこませ て仕上げるもの
校舎廊下のフローリングに木材を活用する場合、ミズナラなどの固い部材が求められる が、試作の結果、ミズナラを上回る表面硬度が確保できた。
耐摩耗性と耐衝撃性を高め、 内装材への応用も目指す
研究所の荒屋健治所長は「不用とされた樹皮を活用できれば相乗効果も生まれる。
県産 材の幅広い用途を提供したい」と話した
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