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- ID:
- 27905
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0617
- 見出し:
- 時速50km、プロテクターなしの木製スクーター・レース
- 新聞名:
- 日刊テラフォー
- 元UR(アドレス):
- http://www.terrafor.net/news_p7gAzmr51e.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
フィリピンと言うと、何を思い浮かべるだろうか。
バナナ、ビーチ…農業や観光に関することがほとんどだと思うが、フィリピンにはあまり知られていない伝統的なレースがある
それは、木製スクーターで坂道を猛スピードで下るレースだ。
スクーターのスピードは時速50kmにも達するが、プロテクションは一切なしの、まさに命知らずのレースだ
生活・文化
(画像:Oddity central)
木製スクーターなんて見たことも聞いたこともないが、イフガオ州の人々にとっては長い間、理想的な交通手段として重宝し、今でもガソリンで動くモーターバイクやスクーターの代わりとして使用されている。
かつてイフガオ州の男性たちは、薪を集めるために、ほぼ毎日丘へ登っていた。
薪を拾い集め、それを背負って丘を下る作業は、時間がかかる重労働だった
そこで約1世紀前に、早く丘を下って村に帰れる手段として、木製スクーターが発明された。
モーターバイクやスクーターと同じように、純粋な移動手段として発明された木製スクーターは次第にアート的な側面も見せるようになり、様々なデコレーションを施した木製スクーターが見られるようになった。
イフガオ州では、その便利で地球に優しい木製スクーターの発明を記念して、毎年7kmの木製スクーター・レースが開催されている
出場者は、様々な趣向を凝らした木製スクーターで坂道を猛スピードで下り、見物客は世界中から訪れる。
時速50kmにまで達する木製スクーターは、ハンドル操作を一歩間違えれば命をも落としかねないのだが、参照元の記事からは毎年負傷者が続出している様子はない
猛スピードで坂道を下る間に壊れてしまいそうにも見えるが、そんなスクーターは一台もなく、意外に丈夫なようだ
坂が多い地域ならではの発明品だが、様々な移動手段が発達するなか、未だに使用されているところが素晴らしい。
むしろ、とてもエコな乗り物で斬新ともいえる
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