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- ID:
- 25885
- 年:
- 2012
- 月日:
- 1114
- 見出し:
- 廃材が妖怪に変身 80年の歴史に幕 墨田「曳舟湯」
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20121114/CK2012111402000109.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
東京スカイツリーの誕生などで急速に風景が変わりゆく墨東地区で、今年6月に約80年の歴史を閉じた墨田区京島の銭湯「曳舟(ひきふね)湯」の記憶を引き継ぐ企画が行われている。
イラストレーターやデザイナーとして活躍する新里(にっさと)碧さん(28)=文京区=が、銭湯の廃材を14体の妖怪
によみがえらせ、区内14カ所の銭湯に展示している
(土屋善文)
新里さんが周辺の再開発計画のため役目を終えた曳舟湯に出会ったのは、今年八月。
墨東地区で二〇〇九年に始まったアートプロジェクト「墨東まち見世」(都など主催)への参加が決まり、題材を探しているところだった。
もともと銭湯好きだという。
「まるで何かに守られているように凜(りん)として美しかった
。
古い建物を壊すなんてもったいないと思った」と曳舟湯の第一印象を語る
曳舟湯を形作ってきたタイルや木材が湯の妖怪「湯怪(ゆかい)」に生まれ変わり、新たな湯を求めて銭湯に散らばった-というコンセプトで作品を作ろうと決めた。
タイルや木材、鏡、ロッカーなどを使い、タヌキやカッパなどの妖怪を八種類作った
「みまつ湯」(墨田区墨田)の受付は、茶色のタイルで作ったタヌキの妖怪を飾った。
関ミネ子さん(70)は「お客さんは珍しがって楽しんでくれている。
銭湯の経営は徐々に厳しくなっているけど、これからも守っていきたい」と話す
「田中湯」(墨田区墨田)では、木の廃材で作ったかみしもを着けたタヌキがお客さんを迎える。
田中湯の法京美和さんは「よくできていて気に入っている。
展示期間が終わっても飾りたい」と笑顔だった
展示は十一月二十六日まで。
問い合わせは、墨田まち見世ホームページへ
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