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- ID:
- 25263
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0913
- 見出し:
- 南鴻沼遺跡で縄文時代の丸木舟出土 状態良好、生活知る貴重な資料
- 新聞名:
- 産経新聞
- 元UR(アドレス):
- http://sankei.jp.msn.com/region/news/120912/stm12091211420004-n1.htm
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- 【写真】
- 記事
-
さいたま市中央区の南(みなみ)鴻(こう)沼(ぬま)遺跡で、縄文時代後期に作られたとみられる木製の「丸木舟」1艘が出土した。
遺跡調査を行っていたさいたま市遺跡調査会は、当時の造船技術や水上交通など人々の暮らしを知る上で貴重な資料としている。
同調査会によると、出土した丸木舟は木をくりぬいて造船したもので長さ約3・5メートル、幅約50センチ、深さ約20センチ。
市内の遺跡などではこれまでに、縄文時代に作られたとみられる約10艘の丸木舟が発見されているが、ほぼ完全な形で出土するのは珍しい
遺跡周辺は湿地帯で、縄文時代のものとみられる集落跡も複数、見つかっていることから、当時の人たちは丸木舟を川に浮かべ、物資の輸送や移動などに活用していたとみられる。
丸木舟が出土した遺跡は泥炭層とよばれる特殊な土壌で、周辺が湿地帯でもあることから、船体が外気にさらされることがほとんどなく、長期間を経ても作られた当時の状態を保った可能性があるという。
一方、同遺跡からは、ひも状のものをほぼ等間隔に巻き付け、飾り付けた漆塗りのくしも出土し、分析を進めている。
発掘を担当した市遺跡調査会の山田尚友・主任調査員は「水場を利用して木材を加工していた可能性もある。
当時の人々の生活を知る上で貴重な発見」と話している
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