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    ID:
    24987
    年:
    2012
    月日:
    0808
    見出し:
    林地残材をチップに加工 田辺市の木材加工業者
    新聞名:
    紀伊民報
    元UR(アドレス):
    http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=236441
    写真:
    【写真】
    記事
    和歌山県田辺市新庄町の木材加工業、井硲林産(井硲啓次社長)は、通常なら山に放置される枝葉や根株などの林地残材をチップに加工している。
    森林整備と関係業者の利益アップが狙い。
    林地残材の収集は全国的な課題で、一石二鳥の取り組みが注目されている。  通常、材木は山で切った後、架線で林道に近い作業場に運び、根株やこずえ、枝葉などを落として、製材向きの幹部分だけを搬出する。
    大量に出る端材は、作業場近くの斜面などに捨てられていた。  こうした林地残材は地表と接した部分が腐りやすく、降雨の際に雪崩のように山肌を崩す。
    昨年の台風12号でも被害を拡大させた一因といわれる。
    林道や県道を通行不能にし、撤去に多額の経費が必要となった例もある。  この林地残材を製紙用チップに利用できれば、環境問題の改善だけでなく、伐採業者や運送業者の収益アップ、さらに安定した原材料確保につながる。
    同社は15年前から取り組みに着手した。  チップ化で課題となったのは、長さや太さがまちまちの材からきれいに皮をむく技術の確立。
    メーカーと協力し、材を投入すれば樹皮がはがれ、混入しがちな砂や石を取り除ける機械を開発した。  高品質のチップは製紙用やMDF(中質繊維板)用に出荷。
    皮が混ざった低質チップは段ボール用に、途中で出る木粉は畜産の敷料にしている。  きめ細かな分別がチップの価値を高め、さらに船で四国の製紙工場やMDF工場に輸送することで、経費の削減を図っている。
    その結果、原料の買い取り価格も高めに設定できるようになった。  林地残材の収集が困難なのは、利益にならないため。
    取り組み当初は、同社が林地残材を回収していたが、本業のついでに利益アップが図れるとして、伐採業者が現場からの帰りに同社まで運ぶようになった。
    いまは紀南全域から年間約2万トンが集まる。
    これは架線集材で出る端材の大部分を占める 量という。  一方、山に作業道を入れて現場で処理する場合は、架線のように一カ所に木材を集めるのではなく、現場に残材が放置される。  井硲社長(64)は「機械化で作業道を入れると山が荒れる上に、木材を細やかな用途に分けて利用できなくなる」と指摘。
    「人工林資源を有効活用するため、架線集材技術の効率化を進めたい」と話している。  同社は昨年の台風12号には、田辺木材協同組合として、洪水で流れ出た流木約2千トンをチップに加工。
    処理費の軽減につなげるとともに、資源として市場に流通させた。 fff:

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