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- ID:
- 24668
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0627
- 見出し:
- 「林地残材」商品券に交換・・・実証実験、出足好調
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20120627-OYT8T01637.htm
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- 記事
-
常陸大宮市美和地区の住民有志が、間伐材など山に放置されている商品価値の低い木(林地残材)を買い取り、地域限定の商品券を発行する事業をスタートさせた。
過疎化や森林荒廃などへの危機感を背景に、商品券を使ってもらうことで消費を呼び起こす「地域活性化」と、山をきれいにする「森林整
備」の一石二鳥を狙う。
17日から実証実験を始め、すでに予想を上回る林地残材が集まっている。
事業名は、林地残材を決められた場所(木の駅)に搬入することから「木の駅プロジェクト美和」と名付けた。
中心となっているのは、龍崎工務店(常陸大宮市高部)の社長、龍崎真一さん(47)が代表を務める「森と地域の調和を考える会」と美和木材協同組合(同市鷲子)
同会が地区内の民間山林所有者(出荷登録者)から林地残材を1立方メートル5000円で買い取り、約55店舗で使える「モリ券」、ガソリンスタンドで使える「青モリ券」を発行。
買い取った林地残材は、同組合が1立方メートル3500円で引き取り、おが粉に加工して農畜産用に販売する仕組みだ。
出荷登
録者は40人を超えている。
組合常務理事の大森豊さん(61)は「林地残材は所有者が直接搬入するので、組合が運搬費などを支出する必要がなく、その分、引き取り金額を高めに設定できる。
製材工場が減っておが粉が不足し、需要はある」と話す
26日に林地残材を搬入した同市鷲子、農業薄井裕喜さん(58)は「高く買い取ってもらえるので本当に助かる。
商品券でビールを買おうと思っている」と喜ぶ
商品券を使える「協力店」の同市高部、酒店経営相河勝夫さん(70)は「大型チェーン店に客が流れており、少しでも地元で使ってもらえれば」と期待する。
商品券は8月31日まで使用できる。
林地残材の買い取りは7月31日までを予定しており、同会は買い取りの目標を100立方メートルに設定していたが、開始から10日間ですでに半分の50立方メートルが搬入された。
実証実験の段階では会に赤字が出るという課題もあるが、龍崎さんは「まきストーブの人気が高まっており、林地残材をまきとして販売するなど新たな展開も考えている。
誰かに頼るのではなく、地域が自ら行動を起こさないと現状は変えられない」と話す。
秋頃から事業を本格スタートさせたい考えだ
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