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- ID:
- 24470
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0605
- 見出し:
- シエロ 木のぬくもりと表情に形を
- 新聞名:
- 産経新聞
- 元UR(アドレス):
- http://sankei.jp.msn.com/life/news/120604/trd12060418380017-n1.htm
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- 記事
-
日本人にとって家具や雑貨の定番とも言える「木」だが、種類や色、加工方法によってさまざまな表情を見せる面白い素材でもある。
そんな「木」にこだわったオリジナル商品を開発し、販売しているお店が東京・代官山にある「シエロ」だ。
シエロでは木材の名産地、神奈川・小田原の職人と協力し、手作業ならで
はのぬくもりが感じられる商品も多く扱う。
ショールームも兼ねた店頭で、無数に並ぶ雑貨の中から掘り出しものを探し出すのも楽しい
■熟練の職人技
食卓の上を彩るカトラリーから棚などの大型家具まで、シエロで扱う製品の種類は幅広い。
もともとは木工製品などの卸業を行っている「ラ・ルース」のショールームとして昨年オープンし、今年から一般向けの商品の販売も兼ねた店舗としてスタートした。
北米などから良質な木材を輸入し、小田原市にある自
社工場などで製品を加工している。
ほとんどの製品が熟練の職人によって作られているため、独特のぬくもりが漂っているのが特徴だ。
なかでも人気が高いのが、かわいらしいキノコの形をしたスパイス入れのシリーズ。
塩コショウやようじ入れ、七味入れなど種類も豊富でギフトにも喜ばれそう。
ショールームを兼ねた店内は、さまざまな雑貨がところせましと並んでいる=東京都渋谷区代官山のシエロ(今泉有美子撮影)
広報担当の河野翔平さんによれば、絶妙なキノコのカーブは熟練の職人技によるものなのだとか。
「お椀などを作る『手挽(てびき)ろくろ』と呼ばれる機械を使うことで、美しいカーブの雑貨を作ることができます。
海外に発注すればコストは抑えられますが、これだけ味のある仕上がりにはならないんですよ」
使い心地がよいカトラリーのシリーズもお薦め。
サラダなどの取り分けにちょうどよいサーバーのセットやスパチュラのほか、動物のイラストが描かれた子供用のスプーンやフォークなどがそろう。
木製のカトラリーを作っている業者は多くないため、大手の雑貨店に卸している商品も少なくないのだとか
■こだわりのコスメも
木工製品以外にも、コスメやスパイスといった商品も扱っている。
反響を呼んでいるのは、インドネシアのバリ島の農村で生産されているオーガニックコスメ「センセイシャ」のシリーズ。
ハーブなどを使った心地よい香りのせっけんやボディーオイルがあり、ラグジュアリーホテルのアメニティーとして採用されるなど、
知る人ぞ知るブランドだ。
「購入できるお店はほとんどないので、地方からここまで足を運ぶ方もいらっしゃいます。
毎日使うものだから、原材料にこだわっているものを選びたいですよね」
ショールームを兼ねた店内は、さまざまな雑貨がところせましと並んでいる=東京都渋谷区代官山のシエロ(今泉有美子撮影)
■廃材ならではの雰囲気
シエロを運営するラ・ルースは、現代のライフスタイルにあった木製雑貨を生産することで、木工という日本の伝統技術を伝承しようと1994年に創業した。
フォトフレームやイスをはじめ、「切れ端の木も無駄にしないように」といった発想から、画びょうやブックマークなどの小さな雑貨の製造も手がけるようになっ
た。
最近では、ベトナムの廃材を利用して作られた家具の輸入も行っている。
取り壊された建物から出た廃材から、現地の職人が棚やテーブル、イスなどを作っているのだという。
「廃材を使った製品には、新品にはない独特の雰囲気があるんです。
少しおおざっぱなベトナムの職人ならではの温かみもあり、日本
製とはまた違った味があります」(河野さん)
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