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- ID:
- 23865
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0328
- 見出し:
- 建築大工2級に宮城県内最年少合格
- 新聞名:
- 河北新報
- 元UR(アドレス):
- http://www.kahoku.co.jp/news/2012/03/20120327t15017.htm
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- 記事
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仙台工高(仙台市宮城野区)建築科2年の佐藤篤使(あつし)君(17)=太白区=が、国の技能検定「建築大工2級」に県内最年少で合格した。
合格率30%という難関突破の陰には、東日本大震災で被災しながらも技術指導に当たった工務店経営佐藤惣二さん(75)=若林区=の支えがあった。
現役の大工も挑戦する検定は、学科と実技からなる。
実技は課題の図面の作製から、木材の削りだしや組み立てまでを6時間半で行い、作業の正確さが問われる
合格した篤使君は「すごくうれしい」と喜ぶ。
週末や放課後に練習を重ねた。
当初は半日近くかかった練習課題も時間内にこなせるようになり、合格につながった
同校は検定を受ける生徒に課外授業を実施。
大工歴約50年の惣二さんは2008年度から講師を務める。
今回の快挙を、惣二さんは「宝くじが当たるくらいのすごさ」とたたえる
震災時、惣二さんは若林区の深沼海岸付近の現場にいて仲間の職人らと逃げて無事だったが、同区荒浜にあった工務店は津波で流失。
現在は跡地に仮設作業場を建て、仕事を再開している
「技術と能力だけは流されなかった。
学校から講師の依頼を受けて、迷うことなく引き受けた」と惣二さん。
12月以降はほぼ毎週学校に通い、生徒の手ほどきをした。
「持って生まれた才能もあるが、時間を忘れて黙々と練習していた。
これからは篤使君たちの世代が復興の中心になる。
頼もしい」とエールを送
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惣二さんと一緒に指導した斎藤広通教諭は「現場で培った技術で生徒たちの力を伸ばしてくれた」と振り返る
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