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2011年- ロシアの民芸品「マトリョーシカ」 |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
v11.0
- ID:
- 49681
- 年:
- 2011
- 月日:
- 0207
- 見出し:
- ロシアの民芸品「マトリョーシカ」に癒やされる
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20110209-OYT8T00155.htm?from=yoltop
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
ロシアの民芸品で木製人形のマトリョーシカが、にわかに脚光を浴びている。
素朴な表情が連なる様子が「家族のようでかわいらしい」と若者らに人気で、国内メーカーの商品デザインにも取り入れられている。
マトリョーシカは、20世紀初頭にロシアで作られるようになった。
胴体部分で二つに分かれ、中から一回り小さな人形が次々と出てくる。
動物や政治家を模したものもあるが、大半がスカーフ姿の女性。
機械で削りだした後、手作業で絵付け、彩色が施されるという。
神奈川県鎌倉市の人形店「コケーシカ」では、ロシア製などのマトリョーシカ約100種類をそろえている。
写真家で詩人の沼田元氣さん(50)が2008年に開いた店で、週末を中心に若者や家族連れでにぎわう。
1セット1000円台からで、5体セットの2000円~3000円のものがよく売れるという。
店内で品定めしていた茅ヶ崎市の会社員女性(45)は「最近、東欧や北欧の小物がブームで、ロシア雑貨にも心ひかれる。
丸い形がかわいらしくて癒やされるし、表情が一体一体違うのも面白い」と話す
ロシアや東欧などの雑貨を扱う京都市の「ヴェスナ!」でも、数百点のマトリョーシカをそろえ、全国からファンが訪れる。
オーナーの辰巳七桜子
なおこ
さんは「似たような顔がずらりと並ぶと、仲良く家族が並んだ姿に思えるのでは」と言う。
ロシア雑貨は素朴なデザインが注目され、3年ほど前から扱う店が増えている。
こうした人気に着目し、商品のデザインに取り入れるメーカーもある。
洋菓子メーカー「不二家」(東京)は昨年2月、ホワイトデー用限定商品として、マトリョーシカ型の缶にキャンディーを入れた商品を発売。
おなじみのキャラクター・ペコちゃんのスカーフ姿が話題となり、各地で品切れとなった。
今年は、マトリョーシカ風のひな人形をかたどった缶入りキャンディーを期間限定
で販売している。
家庭用殺虫剤メーカー「大日本除虫菊」(大阪市)は昨年秋、防虫剤の容器カバーを、マトリョーシカの形にした。
「若い世代にアピールしたかった」と、商品企画室の中野千恵さん。
そのおかげか売れゆきは好調という。
沼田さんによると、マトリョーシカのルーツは、19世紀末に箱根名物の入れ子式こけしがロシアに伝わったとの説が有力だという。
昨年10月には、「マトリョーシカ大図鑑」(二見書房)を出版。
産地や時代で分類した1000点以上を紹介している。
「マトリョーシカには、物質的な豊かさとは反対の素朴さと人
の温かみが感じられる。
それが疲れた大人を癒やすのでは」と沼田さんは話している
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