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2011年- おみくじ版木100枚発見 |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
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- ID:
- 52031
- 年:
- 2011
- 月日:
- 1102
- 見出し:
- おみくじ版木100枚発見 足利の浄因寺
- 新聞名:
- 下野新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/south/ashikaga/news/20111031/648843
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
月谷町の行道山浄因寺で江戸時代に配布された「行道山みくじ」の版木が、1番から100番までそろって発見された。
「幻のおみくじ」について調べていた同町の民俗研究家、中島太郎さん(48)が同寺に残されているのを確認した。
版木は地域の貴重な文化財として、5、6日に北郷公民館で行われる北郷地
区文化祭で初公開される。
浄因寺は714(和銅7)年、行基が開いたとされる名刹。
岩に囲まれた境内は葛飾北斎が「雲のかけ橋」に描いた景勝地で、「関東の高野山」ともいわれる。
地域の民話を収集している中島さんは、文献でおみくじがあったことを知り、住職の故米沢渉游さんに資料を捜すよう依頼していた。
米沢住職は了承したが、昨年10月に突然亡くなった。
ことし2月、同寺の総代会が行った整理作業に中島さんも参加。
古いお祭りの道具や旗などに混じって木製20+ 件の3箱に入った版木を発見した。
「まさか版木が残っているとは思わなかった。
しかも100枚そろっていて感激した」と中島さん
版木は縦23センチ、横17センチ、厚さ2・5センチ。
きれいな字で丁寧に彫られており、保存状態は良好という。
中島さんが「99番大吉版木」を試し刷りしてみると、右半分に4行の漢詩と解釈があり、左側に運勢が記されていた。
1番版木の裏に「弘化3(1846)年8月吉日。
足利新上町 版木師岩吉」と彫られてあり、制作年と彫師が判明。
中島さんは「お寺でいつまで配布したかは分からない。
地区の高齢者に聞いてもおみくじの存在を知らなかった」と説明する。
100枚の版木は総代会の了承を得て、地区文化祭の文化財コーナーで公開。
実際に刷ったおみくじも合わせて展示する。
総代会の金井初太郎・責任総代代表(81)は「地域に伝わる文化財として大切に保存していきたい」と話した
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