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2011年- 走る府中家具の技 |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
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- ID:
- 51760
- 年:
- 2011
- 月日:
- 1003
- 見出し:
- 走る府中家具の技 電木自動車ナンバー取得
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20110930-OYT8T01532.htm
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
府中、福山両市の若手経営者らが協力して作った「電木自動車」がナンバーを取得、晴れて公道を走れるようになった。
軽乗用車のガソリンエンジンを電気モーターに交換し、特産の府中家具の仕上げ材に使われる「突き板(ついた)」で車体を装っている。
見た目は小さいが、茶色やベージュ色の木目が艶や
かで、注目度は抜群。
静かに走るその姿は、古い町並みが残る府中市によく似合う。
(河部啓介)
「街中を走っていると誰もが振り向くのが楽しい。
これからがドライブには絶好のシーズンだしね」。
製作者の一人で、同市栗柄町、突き板製造販売会社「広島銘木産業」常務の佐藤嘉洋さん(48)は、同市府中町の元老舗旅館を利用した施設「恋しき」の前で、窓を全開にして走らせながら、顔をほころばせ
た。
秋が「絶好のシーズン」なのには理由がある。
<走り>を重視して、必要最低限の装備にしたため、エアコンを付けていないのだ。
「シンプルな方が手作り感があっていいでしょう」と佐藤さん。
そういえば、カーラジオもない
製作は佐藤さんら中小企業仲間の思い付きがきっかけだった。
「モノ作りのまちの心意気を見せてやろう」と話し合い、4社が協力した。
厚さ0・2ミリの突き板を車体に張ったり、エンジンをモーターに積み替えたりと、それぞれの技術を生かして半年がかりで完成させた。
製作費は約250万円
7月に車検に通ってから、約190キロを走ったが、「軽快で異常なし」
外装が木製のため雨に弱く、バッテリー容量の関係で坂道を上るのが少しばかりしんどいのはご愛嬌(あいきょう)か。
バッテリーの残量計がなく、いつ止まるか分からないという不安もあるが、助手席に座っていると、けなげな走りに、思わず「頑張れ」と力が入る。
「府中の力を結集した、走る広告塔」。
製作に参加した同市中須町、自動車修理販売会社「高端自動車」社長高端誠さん(38)は満足そう。
「イベントなどにどんどん顔を出して、府中の技術をPRしたい」と話す
9日午後1時から、同市土生町の府中自動車学校で試走・試乗会を開き、電木自動車が1回の充電で何キロ走れるかを計測する。
世界一車高が低いとギネスブックに認定された、私立おかやま山陽高(岡山県浅口市)の「MIRAI」や、カブトムシ形の「ヘラクレス」など5、6台の電気自動車が集まり、静か
な熱気に包まれそうだ
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