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- ID:
- 46093
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0522
- 見出し:
- 箱根の伝統工芸をスピーカーに Yosegiシリーズ
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.asahi.com/fashion/shopinfo/TKY201005210167.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
細かな幾何学模様の小箱などで知られる箱根寄せ木細工。
江戸時代から神奈川県小田原市や箱根町で作られてきたこの伝統工芸品を、モダンな音響機器に応用した製品がある。
同県二宮町の高井工芸が製造販売しているスピーカー「Yosegi」シリーズだ
代表の高井和夫さん(44)は東京芸大大学院で木彫を主とした彫刻を学び、自動車会社で車のデザインなどに携わり06年に独立。
銘木のムク材など「本物の木」にこだわった音響機器を作っている。
もともと木の種類や特性は熟知していたが、複数の木材を使った箱根寄せ木細工の部材としての可能性に興味を持った。
知人の業者を介して、伝統的な箱根寄せ木細工の板を仕入れてスピーカーを作ってみると、ことはそう単純ではなかった。
寄せ木板の厚さ、スピーカーの大きさや、どの面に使うかなど
によって音質は変わる。
試行錯誤の末、現在、主力商品のYosegi―Lは、厚さ6ミリの寄せ木細工板を上下左右の四面に使い、内部を神奈川県産のヒノキの合板で補強することでワイドでクリアな音質を実現した。
何より、音響機器としては類を見ないインテリア性の高さ、美しい外観が目を引く。
「音質一点張りのオーディオマニア
向けの商品ではない」と高井さん。
すべて手作り。
10センチウーハーを搭載したLは月に3セット作るのがやっとだといい、価格は28万円
「木のぬくもり、箱根寄せ木細工のよさを感じてもらえる商品を作りたい。
寄せ木細工ならではの音質ももっと追求していきたい」
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