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    ID:
    49215
    年:
    2010
    月日:
    1220
    見出し:
    しあわせのトンボ:人と木のつながり
    新聞名:
    毎日新聞
    元UR(アドレス):
    http://mainichi.jp/select/opinion/kondo/news/20101217dde012070033000c.html
    写真:
    -
    記事
    藤周作さんは3度目の手術前、病室から見える大きなケヤキに「君の長命の力を手術のとき、少しわけてくれないか」と毎日のように話しかけたそうだ。
    山口洋子さんのエッセーには「樹教」という言葉が出てくる。
    木に語りかけると、生についていろいろなことを教えてくれるのだという。  人間にとって木は何なんだろう。
    その点で「人」と「木」を結びつけた「休」という漢字は実に示唆的である。
    人間が木のそばで心身を休めるというのはほとんど本能的な行為であり、日々の営みを考えた時、それはとても大きなことに思える。
    といって、解字的解釈ではいささか理に落ちるので、自らの体験も少し 話しておきたい  がんを患って退院する時、医師から歩いて免疫力をつけるようにと言われた。
    毎朝歩きつつ、不思議だなあと思ったのは、自分の体が木に吸い寄せられ、気がつくと木に寄り添っていたことである。
    表通りでも裏通りでも、あるいは公園でも、こちらは気ままなウオーキングなのに、サクラやマツやケヤキやクス、タブ ノキ、エノキ、ヤマモモ、ツバキと木から木へと渡り歩いているのだった。  病気以前は木どころか、花鳥風月という言葉さえシニカルに受け止めていた。
    好んで盛り場を歩き、人の波の中にいると落ち着いた。
    それが病んでから一変、盛り場より山里、人の流れより川の流れとなって、今秋は週末になると駅中の店でおにぎりを二つとゆで卵1個を買って電車に乗り、山里や渓谷を訪 ね、川の流れを眺めつつ木に心身をゆだねたりした。  しかし、そうして自然に里帰りしても、東京の人混みの中に帰って来ると、吸う空気が清から濁へ変わるせいで、鼻水が出るわ、せき込むわで、慌ててマスクをすることになる。  ま、それはそれとして、自然を求めるのは人間にもとから備わった性質で、それこそ自然なことであろう。  先日、本社主催の毎日俳句大賞の各賞が発表された。
    大賞は筒井慶夏さん(62)=沖縄県宜野湾市=の一句だ  夏休み村の大樹を抱きに行く  筒井さんは「夏休みに、子どもたちが楽しく遊んでいました。
    いとしい大樹を、ふいに抱きしめたい。
    そんな衝動にかられました」と話している。  句とともに、木がどれほど大きい存在かを伝えて余りある受賞コメントである fff:

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