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- ID:
- 48751
- 年:
- 2010
- 月日:
- 1118
- 見出し:
- 杉小判の成果上々 智頭町「木の宿場」社会実験
- 新聞名:
- 日本海新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.nnn.co.jp/news/101119/20101119007.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
山林に放置された間伐材を運んだ人に地域通貨「杉小判」を支給し、町内の商店で使ってもらう鳥取県智頭町の「木の宿場」社会実験は、約1カ月間で目標を上回る151トンの間伐材を集め約900枚、90万円分の杉小判を発行した。
予想以上の成果で関係者は手応えを感じており、来年以降も継続す
る考えだ
「木の宿場」の社会実験で間伐材を出荷する参加者=10月16日、智頭町三田の智頭テクノパーク
林業や商店街の活性化を目的に、同町百人委員会や鳥取市のNPO法人賀露おやじの会などで組織する「木の宿場実行委」(綾木章太郎委員長)が呼び掛け、10月16日から今月14日まで間伐材の集荷実験を実施
29人が間伐材を出荷し、目標としていた150トンを達成した。
集落が共同で出荷する例も目立ち、50トンと全体の3分の1を占めた。
間伐材は業者がチップ化し、チップ業者から木材1トン当たり3千円、智頭町から補助金2千円、賀露おやじの会から協力金千円の合わせて6千円の杉小判が出荷者に提供される。
最高で12万円分の杉小判を得た人もいたという。
出荷者の小林悟さん(61)=同町埴師=は「定年後の仕事として取り組んだが、山はきれいになるし、少しでもお金になるので励みになり大変喜んでいる。
実施期間を長くすれば参加者も増えるだろう。
若い人にもっと参加してほしい」と話す
杉小判は28日まで、登録した町内の26店舗で使える。
杉小判1枚で千円以下の商品と交換でき、商店街の活性化に一役買う。
登録店で食料品などを扱う「ファミリーショップにしお」では「使用期間が短いこともあり、多くのお客さんが利用している」と効果を感じている。
実行委の事務局・サングリーン智頭の岡田邦雄社長は「予想以上の成果だ。
鳥取環境大生らが出荷者や登録店にアンケートを実施する予定で、これらを参考にして来年はもっと長期間実施したい」と話す。
今後は杉小判の運営資金をどう確保するかが課題となる。
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