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- ID:
- 48236
- 年:
- 2010
- 月日:
- 1019
- 見出し:
- 木彫りに没頭 「自分を自由に」
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20101018-OYT8T01260.htm
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- 記事
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メキシコ在住の彫刻家、五次(ごじ)勝さん(67)の作品を常設展示する高島市朽木古川の「五次勝 木彫館」で、「自分を自由にする」がモットーの「自由木彫教室」が開講され、県内外の70~10歳代の15人が自分の思いを形にしようと取り組んでいる。
五次さんが32年前、メキシコの画家らと設立した「
パパントラ自由美術学校」と同様、1日の受講時間や日数、制作内容などはすべて本人任せで、五次さんは「作品づくりに没頭することで日常を忘れ、自分自身を自由にしてほしい」と話している。
(小宮宏祐)
五次さんは大阪出身で、京都教育大在学中にメキシコの古代遺跡の土器などを見て感動。
卒業後に「自分の力を試したい」と思い、1966年に海を渡った。
今年8月までメキシコ・ベラクルス州立大の教授を務める傍ら、制作活動を続け、国内外で個展を開催。
最近は京都市などで毎年、開くほか、これまでの作品を常設展示するため、2008年8月に木彫館を開館した。
自由木彫教室は、受講生が16~24日の期間中、メキシコ産の木材「チホール」(縦・横15センチ、高さ20センチ)か、「セドロ」(同)で作品を完成させる。
参加者は会社員や学生、企業の定年退職者など様々で、受講日数も9~2日とまちまちという。
大阪府寝屋川市、主婦東みどりさん(58)は木彫館近くで宿泊しながら制作に取り組む。
「心地の良い場所」というテーマを形にする計画で、「安らぎを感じる作品に仕上がればうれしい」と話す
退職後、奈良県大和郡山市から高島市新旭町に転居した無職児玉達明さん(64)は「いつか仏像を彫ってみたいと思っていた。
うまくは彫れないが、無心になれる」と喜んでいる。
五次さんは、11月の京都市での個展開催に合わせて10日に帰国し、木彫館に寝泊まりして受講生を指導。
「テクニックではなく、自分が感動したことを形にするのが大事だ」とアドバイスする。
受講などの問い合わせは木彫館(0740・38・3123)
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