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    ID:
    47920
    年:
    2010
    月日:
    0929
    見出し:
    人面木道 減少の一途
    新聞名:
    読売新聞
    元UR(アドレス):
    http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20100929-OYT8T00081.htm
    写真:
    -
    記事
    尾瀬の隠れた人気キャラ 規格変更で左右対称崩れ  尾瀬の貴重な湿原を守る木道。
    じっと見ると、人の顔に見えてくる木目がある。
    登山者の心を和ませ、ひそかな人気があったが、新調が進み、姿を消しつつある。  にやけた顔や、おどけた表情、怒っているような面構え――。
    木道を歩くと、多彩な表情に出会える。  こうした木道は、真っ二つに割った木材を対にして作っていた。
    顔のような模様が現れるのは、木目や節が左右対称になり、木道を固定するボルトなどが目や口のように見えるためだ  尾瀬国立公園内の木道は総延長約65キロ。
    土地の多くを所有する東京電力や環境省、群馬・福島両県がそれぞれ管轄する範囲で設置や維持管理を行っているが、いずれも1基が長さ約4メートル、幅約50センチあり、カラマツ材で作られている。 3本の木材で作られている現在の木道(尾瀬ヶ原で)  古くは付近の倒木などを使っていたが、湿原保護の機運が高まり、木道整備を進めるため規格化された。
    地元の戸倉山林などから伐採した木材をヘリなどで運搬し、幅25センチの木材2本で1基の木道を組んだ  やがて、冠水時に木道が浮き上がらないよう、基礎部に筋交いを入れるなど、構造も進化。
    近年になって、幅17センチ弱の木材3本で1基を構成する木道が登場した。
    福島県側では4本を採用しており、顔模様が出る2本のものは減少の一途をたどっている。
    東京電力群馬支店によると、全体の半分くらい はこうした規格変更が進んでいるとみられる。  この変更は木材供給のサイクルが主な理由。
    同支店の小暮義隆さん(41)によると、従来の木道は、戦後の植林後、約30年を経た木から採ったもので、かつては充分供給されていた。
    今は10年をめどに木道を取り換えるため、太く成長する前の細い間伐材を利用しているためという。  片品山岳ガイド協会の松浦和男会長(70)は「湿原を案内する時、『ちょっと見て、顔に見えない?』と足元を指さすと『あれ』とハイカーには好評。
    木道の顔は尾瀬のささやかな名物で、消えていくのは寂しい」と惜しむ  木道の役目を終えた木材について、東電は製紙会社などと提携し、再利用化に取り組んでいる。
    再生紙の用途で、県民におなじみなのが「上毛かるた」(群馬文化協会発行)。
    このほか、尾瀬の観光パンフレットなどに使われ、紙にできない部分も燃料や文具などに再利用されている。  消えゆく木道の顔は、尾瀬の有効利用の証しでもある。
    小暮さんは「木道の規格化や循環が確立し、安全や景観にも配慮されているのは尾瀬ならでは」と話し、再利用の取り組みを広く呼びかけていきたい考えだ fff:

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