v11.0
- ID:
- 47333
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0820
- 見出し:
- 建物基礎に「組み木」 出雲・山持遺跡
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shimane/news/20100819-OYT8T01130.htm
- 写真:
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- 記事
-
出雲市西林木町の山持(ざんもち)遺跡で、弥生時代末期(3世紀頃)の建物跡や柱の根っこの部分などが見つかったと、県埋蔵文化財調査センターが19日発表した。
柱の下には、木材を特殊な形に組み合わせた「礎盤」が敷かれており、軟弱な地盤で建物が沈下するのを防いでいたとみられる。
礎盤と柱
がセットで出土したのは県内では初めて。
同センターは「非常に入念なつくり。
当時の建築技術を考える上で貴重な発見」としている。
建物跡(縦約5・2メートル、横約2・5メートル)は、地面に溝を掘り、その上に柱を立てた「布掘(ぬのぼり)建物」と呼ばれる建物で、柱の根元の部分(直径約30センチ、長さ約1メートル)が6本出土。
それぞれの柱の下に礎盤が敷かれており、四つはH形に、二つは放射状に木材が組まれていた。
同遺跡は斐伊川のそばの軟弱な地盤にあることから、発掘を担当した県埋蔵文化財調査センターの東山信治さん(37)は「手の込んだ礎盤で、当時の人々の技術に感心した。
地盤が弱いことや建物が大きいことから、しっかりしたつくりにしたのではないか」と推測。
奈良文化財研究所建造物研究室の島田
敏男室長(日本建築史)は「非常に手の込んだつくりで、地盤が弱い土地に、なぜわざわざ大きな建物を建てたのかという点も興味深い」としている。
柱と礎盤がセットになった同様の例は、佐賀県の川寄吉原遺跡などで同じく弥生時代のものが見つかっているという。
現地説明会は22日午前10時から。
雨天決行。
問い合わせは発掘調査事務所(0853・21・5860)へ
(2010年8月20
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