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- ID:
- 46494
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0620
- 見出し:
- 個展:匠の思い模型に込め 糸島の大工・中神さん、来月15日から /福岡
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20100621ddlk40040170000c.html
- 写真:
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- 記事
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建てた木造家屋や五重塔を手作りの模型にする、糸島市大門の大工、中神文雄さん(60)が、内部にまでこだわった「大工の夢 工芸展」を、7月15日~21日、同市高田2のイマジンハウスで開く。
中神さんは「家は建前の骨組みだけの時が一番美しい」と“20分の1サイズ”に匠(たくみ)ならではの思いを
込める。
中神さんは恩師の勧めもあり18歳で建具職人に。
東京・霞が関ビルの造作などを手掛けた後、20歳で大工になった。
結婚や仕事の合間に独学し、1級技能工や2級建築士の資格を取った。
「元々細かい作業をするのが好きだった」と中神さん。
建前の模型を作り始めたのは10年前。
「金も手間もかかるのでやめようかとも思ったが、自宅を造った時、一緒に模型を作った。
『いいな』と思って」以来、作り続けている。
材料には既製品を使わず、杉やヒノキを材木市場で購入し、機械で柱や板にする。
全体は20分の1サイズだが、部材は刻みやすく、見栄えもよくするため15分の1に。
丸柱はすべてかんなをかけて仕上げ、鬼瓦や飾りなども手作りする。
墨入れや切り込みも家屋を造る時とほぼ変わらない
写真から寸法を測った設計図を基に作った五重塔は、高さ1メートルを超え、内部も本物通りだ
これまで作った模型は家屋など14棟、五重塔3棟。
完成までに家屋は約2カ月、五重塔は3~5カ月かかるという。
中神さんは「本物よりも時間がかかる」と苦笑する。
模型の中には、息子2人と娘1人が将来、家を建てる時の中神さんの思いがこもる3棟もある。
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