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ID : 2344
公開日 : 2006年 12月23日
タイトル
父の技、心に刻み 伝統のサバニ親子で造る
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新聞名
琉球新報
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元URL.
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-19923-storytopic-5.html
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写真:
 
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親子でサバニ造りに取り組む下門龍仁さん(手前)と富雄さん=伊江村川平 【伊江】伊江村川平の下門龍仁さん(77)と富雄さん(51)親子が、伝統のサバニ造りに取り組んでいる。龍仁さんは、現在県内に10 人もいないといわれているサバニ造り船大工の一人。50年以上もの船大工の経験を持つが、3年前に脳梗塞(こうそく)で倒れ、まひの残る体でリハビリを続けながらサバニ造りに打ち込み、「元気なうちに伝統の技術を 息子に伝えたい」と意気込んでいる。
 サバニは杉板2枚を曲げて継ぎ合わせ、底板をかぶせてから船の内部を削り、座板を乗せて造る。合わせた板のすき間は、竹くぎとフンルーという木片の留め具を使う伝統の手法で板を継ぎ足す。
 サバニ造りの図面はなく、龍仁さんの経験だけが頼りだ。発注者の要望を聞き、必要な板を丸太から切り分けて造り始める。
 板を曲げながら継ぎ合わすところが一番の難所で、龍仁さんは「木と相談しないとできないよ」と技巧の妙を語る。サバニ独特の曲線美は、2人で板にお湯をかけて柔らかくし、3日間かけて少しずつ曲げていく。
 技法を受け継ぐ富雄さんは「(板を)曲げる時は、折れないかと緊張する」とその難しさを語る。
 さらに「図面がないので、立体のイメージがつかみにくい。父にしか分からない微妙な技術も多い」と龍仁さんの技術を学ぼうと懸命だ。
 病に倒れてリハビリを続ける龍仁さんは「元気なうちに一緒に造って教えないとね」と話し、手足を少しずつゆっくり動かして作業を進める。
 2人が現在建造中の2隻のサバニは、来年6月下旬に那覇―座間味間で開かれるサバニレースで使用される予定だ。
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