ID : 2215
公開日 : 2006年 12月 4日
タイトル
天然林は壊滅寸前、もう切るな 林野行政に反発の声
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/national/update/1204/TKY200612040419.html
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元urltop:
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写真:
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「貴重な天然林の伐採を止めよう」。学者や自然保護運動家らが5日、「日本の天然林を救う全国連絡会議」を立ち上げ、運動を始める。天然林の管理は林野庁ではなく、環境省に任せるべきだとも主張している
。
「台風で倒れた木を片づけた」という場所はヒバの森がまるごと消えていた=11月12日、青森県下北半島の恐山近くで
同会議の代表世話人は、国際自然保護連合委員の河野昭一・京都大名誉教授(植物生態学)で、ほかに哲学者の梅原猛氏や作家のC・W・ニコル氏ら約40人で発足する。
日本の天然林は、固有の樹種が多く、貴重な動植物が生息する。水源を育み、土砂崩れや洪水を防ぐ機能もある。
河野氏らは国有林の天然林乱伐の実態を調査するため、11月に青森県下北半島を訪れた。恐山に近い山の奥に入ると、ヒバの森は尾根筋から一面丸裸になっていた。低木も切られ、直径約60センチの丸太が千本以
上山積みされていた。河野氏は「これでは冷風にさらされ、この一帯で新しい木はもう生えない」と話した。
この地域は、「森林生態系保護地域」に指定され、木材生産のための伐採はできない。東北森林管理局青森事務所は「台風で倒れた木を片づけた。立ち木は切っていない」と説明する。だが、根を張った太い切り株や大
人の背丈ほどの幹もある。「積雪の中に立つ木を切った跡では」と佐藤謙・北海学園大教授(植生生態学)はいう。
河野氏らはエゾマツやブナ、ヒバ、スギ、ヒノキなど国有林の天然林乱伐の実態を3月、林野庁に報告した。このうち北海道上ノ国町のブナ林は「決められた地域を越えて伐採した」と同庁も認めた。秋田では天然秋田
スギの違法伐採を市民が告発し、東北森林管理局が委託していた業者が8月に書類送検された。
国有林の盗伐や誤伐採は報告されているだけでも毎年10~20件前後ある。同庁業務課は「広大な森林すべては把握しきれない」という。
河野氏らの計算では、50年当時、天然林は全国で953万ヘクタール。今は森林全体約2500万ヘクタールのうち300万ヘクタール程度とみられる。河野氏は「数百年、数千年かけてはぐくまれた国民の財産が奪われ
るのは許せない」と語る。
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